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「カフェオレ・ライター〜誰も書かなかった映画レビュー〜」は、映画、漫画、ゲームから、管理人の私生活に至るまで、独自の視点で紹介するレビューサイトです。(基本的にネタバレ有)

 

【1月2日】

ハウルの動く城は面白い訳がないのに。(雑記)



Polygon::Screenさんが「ハウルの動く城」について面白いレビューを書いておられました。

それに触発されたので、僕も以前ちょっとだけハウルに触れましたが、もう一度よく考えてみたいと思います。

…そうなんです。カワセさんも仰られている通り、ハウルの動く城って面白くないんですよね。というか、面白いはずがないんです。

めちゃくちゃな構成。起承転結のはっきりしないストーリー、絵と音楽のクオリティこそ高いものの、どう考えてもまとまりきっていない。投げっぱなしで始まって、投げっぱなしで終わっているのがハウルの動く城なのです。

ところが、それなのに面白い。

面白くないはずなのに面白い。この矛盾点はどうすれば解消されるのか?

それには、僕たちが持っている「面白い」というものに対しての先入観を取り除かねばなりません。

通常ストーリーは、矛盾したり、破綻しないことが面白さを保つ上での最低限のルールです。

つまり、2時間という時間に山と谷を設け、観客の気持ちをうまくコントロールしながらクライマックスへ持っていく。これがストーリーの基本テクニックなわけです。

しかし、ハウルの動く城にはそれがない。極端な話、2時間ではストーリーが終わりきってさえいないのです。

一応何とかオチっぽいオチはつけてはいますが、別にあれで終わらなくてもいい。まだまだ続きが描けそうな気がします。

実はこれこそが、ハウルの動く城(に限らず宮崎アニメ全体)の面白さではないかと僕は思うのです。



ためしにハウルの動く城を、場面場面で切り取って見ると、各シーンの完成度はものすごく高いものがあります。

その小さな高クオリティのエピソードが重なり合って、一つの大きな「ハウルの動く城」という映画を構成している、というのがハウルが持つ面白さの真相ではないでしょうか。

つまり、映画を2時間単位でとらえるのではなく、もっと細かい単位で考え、それら全部を一本につなげてしまうことで、あたかも全体のストーリーが面白いものであるかのように僕たちは錯覚しているのです。

既にハウルをご覧になった方は、ぜひ想像してみてください。

映画が終わった後、物語が続きそうな気がしませんでしたか? おそらく、その気になれば、まだあの物語は続けられるでしょう。そして、きっと続きも面白いでしょう。

これだけ考えても、ハウルの動く城が、単純な起承転結の枠組みから解き放たれていることがわかります。

なぜ面白くないはずのハウルの動く城が面白いのか。

それは、一つの映画の中に詰め込まれた、無数の「旨み」がきちんと生きているからなのです。


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