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「カフェオレ・ライター〜誰も書かなかった映画レビュー〜」は、映画、漫画、ゲームから、管理人の私生活に至るまで、独自の視点で紹介するレビューサイトです。(基本的にネタバレ有) |
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【3月10日】 「耳をすませば」レビュー(再掲)(レビュー) −−−
スタジオジブリのアニメ、「耳をすませば」。 言わずと知れた名作ですが、今回はこれをレビューしてみることにします。 とにかく感動作品です。この感動を皆さんにもお伝えしたい。 そんな気持ちでレビューすることにします。
主要な登場人物を、僕の独断と偏見で簡単に紹介してみます。 −−− 月島雫=主人公・中学3年生・♀・妄想癖あり) 天沢聖司(中学3年生・♂・ストーカー) 原田夕子(中学3年生・♀・雫の親友・そばかす) 杉村(中学3年生・♂・バカ) 天沢のおじいさん(地球屋という怪しげな店を経営) ムーン(ブタみたいな猫) バロン(猫の人形) −−− とまぁ、簡単に紹介してみました。 ちょっと独断が入りすぎた感もありますが、だいたい合ってるかと思います。 あとは各登場人物の家族などが出てきますが、特に説明の必要はないでしょう。
「カントリーロード」の美しい旋律と同時に、都会の街が映し出され、団地にカメラが移動します。 そこへ、主人公である月島雫がコンビニから帰宅。帰ってくるなり本を読み始めます。 どうやら、雫は本オタクのようですね。 そして……。 雫が図書館で借りた本の図書カードには、必ず雫より先に、謎の男「天沢聖司」の名前があります。 普通に考えれば気持ち悪いのですが、そこは妄想癖のある雫。「どんな人なんだろう……」と、図書カードを見ながら胸をときめかせています。 ちなみにこのシーンでの図書カードが3枚重なるところは、僕にはホラー映画の演出に見えました。 翌日、雫は学校へ出かけます。学校はちょうど夏休み。 にも関わらず、雫は保健の先生に頼み込み、図書室の鍵を開けてもらいました。 さすが本オタク。夏休みが終わるまで待ちきれないわけですね。本屋に行けよと言いたくなりますが、そんな理屈は雫には通じません。 雫が学校へ着くと、親友の夕子が登場。 「あ〜! しずくー! またこんなところにいた! 15分も待たせて、またそばかすが増えちゃうじゃない!」 と、登場するなり「そばかすそばかす」うるさい夕子。 この瞬間、僕の中で「夕子=そばかす」とインプットされました。 ……そうこうしているうちに、夕子が雫に相談を持ちかけてきます。 なんと、ラブレターをもらったというのです。 この相談に、雫は「付き合ってみれば? それで嫌だったら別れる!」と、他人事モード全開の、適当な返事をします。 しかし、浮かない顔の夕子。聞けば、夕子には既に心に決めた人がいるというではありませんか。 「誰?」 目を輝かせながら、スキャンダル大好き雫が、夕子を問い詰めていると、雫の友人である杉村が、グラウンドから「おーい」と、声をかけてきました。 この杉村は、雫に「バカ」を連発されるかわいそうな役回りです。 この瞬間、僕の中で「杉村=バカ」の公式が完成しました。
バカとそばかすの恋を応援してやろうと思ったんですが、いかんせん彼らは脇役。僕の記憶からはすぐに消えてしまいました。 夕子を送った後、借りた本をベンチに置き忘れたことに気づいた雫は、一人で学校に戻ります。 しかし、これは後でわかることなのですが、本は雫が置き忘れたのではなく、知らない間に盗まれていたのです。誰が犯人かはこの後判明します。
さぁ、いよいよ主人公その2、というよりも本当の主人公の登場です。 雫「あの…その本…」 少年「…ああ、これ、お前のか。ほらよ、月島雫」 そう言い放ち、本を雫に渡す少年。 雫「あの、何で名前……」 少年が自分の名前を知っていることを疑問に思い、尋ねる雫。当然の疑問です。 そこで少年、振り返ってキザったらしく、 少年「さて、どうしてでしょう」(ニヤリ) ……これが「耳をすませば」のファーストキモワードです。 登場からして、嫌なやつっぷりを見せ付ける、この少年。 どうせこいつが天沢聖司っていうオチなんだろうな、とか思いつつ、物語はさらに進みます。
このときの雫は、麦わらっぽい帽子をかぶってお出かけという、95年当時の15歳にしても信じられないファッションセンスの持ち主ですが、まぁジブリのファッションセンスのなさには昔から定評があるので、見て見ぬふりをすることにします。 道中、電車の中で、雫は太った猫に出会います。 電車に野良猫が一匹で乗っているというのもおかしな話ですが。 ここで雫、常軌を逸した行動に。 「猫君…一人?」 猫に話しかけます。 「外、面白い?」 「どこまで行くの?」 次々話しかけますが、当然猫は無視。 「おーい、答えてよぉ」 当然、電車なので他の客もいます。電車で猫相手に真剣に返事を求めるイッた目の女の子……か……。 その後、猫は雫と同じ駅で降ります。猫が気になるのか、図書館へ行くという目的を忘れて猫を追いかける雫。 もう立派な病気です。 猫を追いかけているうちに、雫は知らない路地に迷い込み、そこで不思議な雰囲気の店を発見します。 猫につられるようにして店に入ると、そこはアンティーク雑貨を置いている店でした。 店内に客の姿はなく、神秘的な静けさが雫を包み込みます。 妄想狂の雫にはぴったりの店と言えそうです。 そこで雫は、バロン人形という猫の人形を見つけます。 「あなたは、さっきの猫君?」 と、寝言をほざく雫。 こんな客がいたら、他に客がいても逃げ出すと思います。 すると、ここで店の奥から、 老人「やぁ、いらっしゃい」 多分、雫の狂った言動が恐ろしくて今まで声をかけられなかったんだと思いますが、この店の主人(推定年齢70歳)が登場。 アンティークの時計を見せてもらったりしているうちに、この老人と仲良くなった雫でしたが、ここでやっと図書館に弁当を届けに行くという本来の目的を思い出します。 親父さんは、娘を信じたばっかりに、昼飯が食えなかったわけです。 でも、罪悪感のカケラもない雫は、親父のことなどそっちのけで、「ステキなお店が見つかった♪」と喜んでいました。ひどい娘です……。 急いで図書館へ向かう雫でしたが、着いてすぐ、先ほどの店に弁当を置き忘れてきたことに気づきます。 まぁ、これもさっきの本と同じで、置き忘れたのではなく誰かがパクったわけなんですが、それもまとめて後で判明します。 雫が途方に暮れていると、タイミングよく例のキザな少年がチャリンコで登場。 ていうかタイミングよすぎます。何か陰謀の匂いがプンプンしてきましたよ。 「ほら、これ」 差し出す少年の手には雫の弁当が。 「あ…ありがとう…でも、どうして?」 当たり前の疑問です。 すると少年、キザに一言。 少年「さて、どうしてでしょう」(ニヤリ) ……そろそろ大人の怖さを叩き込んでやってもよかですか? 結局、少年の正体は謎のまま、夏休みは終了。 学校が始まり、無事に学期はじめのテストも終わります。 ……と、思っていたら、夜になって夕子から電話がかかってきました。 この映画の公開は95年だったので、まだ携帯電話は普及してなかったんですね。 さて、雫が待ち合わせ場所へ行くと、夕子は泣きはらしたひどい顔になっていました。どうやら原因は、夕子が片思いする杉村にあるようです。 ……そういえば、そんな設定でしたね。 夕子が落ち込んでいる原因は、杉村が例のラブレターの送り主と友達だったことから、早く返事をくれないかと催促にきたことにありました。 好きな人にそんな話を持ち出され、すっかり傷ついたそばかす……じゃなかった、夕子は、すっかりへこんでしまっています。 「あいつ、鈍いから…」 と、天を仰ぐ雫。少しも慰めにはなっていませんが、ともあれ夕子も落ち着いたようです。 翌日、雫は杉村に呼び出されます。 セミの鳴き声だけが聞こえる静かな神社で、杉村が話し出します。 ここからが、この「耳をすませば」屈指の名場面です。 「あのさぁ、原田(夕子)が急に泣き出してさ…」 「杉村さぁ、夕子は『どうしてあんたにそんなこと言われなくちゃいけないの』って言ったんでしょ?」 「うん、だから野球部のやつに頼まれたって…」 「ちがーう! それって、あんたにはそんなこと言われたくないってことよ! この意味、わかるでしょ!?」 「わかんないよ! はっきり言ってよ!」 開き直る杉村。やはりバカでした。 業を煮やした雫が、ついに叫びます。 「もう! ほんっと鈍いわね! 夕子はね! あんたのことが好きなのよ!」 それを聞いて、頬を赤らめる杉村。 「え…? そんな…俺、困るよ」 「困るって…かわいそうなのは夕子よ! ショック受けて学校休んじゃったんだから!」 ……雫が勝手に夕子の気持ちを喋ったことを知ったらもっとショック受けると思いますが……。 さぁ、ここで男、杉村。脇役の意地を見せます。
しかし、脇役の悲しいサガか、あっさりふられます。
もし、もしこの時、雫と例のキザな少年との出会いがなかったら、雫は果たして杉村の告白を断っていたでしょうか。 そう。 もしかすると、この時、雫の心には既にあの少年がいたのでは? だとすると、何という絶妙なタイミング! あのとき、雫が本をベンチに忘れなければ……そして弁当を店に忘れなければ……あの少年と出会うこともなく、杉村と付き合うことになっていたかもしれないのです。
まさか……まさか全てが仕組まれていたとしたら……!?
あのキザな少年との出会いは、果たして偶然だったのかを……!
さて、雫にあっさりと振られた杉村ですが、今後彼の出番はほとんどありません。 役目を終えた脇役は死なず、ただ消え去るのみ……(マッカーサー)。 しかし、ふった張本人の雫も多少ショックを受けたようで、傷心のまま、例の不思議な店に向かいます。 ところが、店は休みでした。 行き場をなくした雫は、呆然と立ち尽くします。 そこで目に入ってきたのが、電車にいた猫。 店の前で丸まる猫の横に座り、「君も締め出されたの?」と、やっぱり話しかける雫。 そのまま黙り込む雫ですが、そこに登場したのがあのキザな少年。 三度登場です。 「へえ……月島か」 「お店……開いてないの?」 「ああ、この店変な店だから、開いてるほうが少ないんだ」 ……やる気のない店ですね。 どうやら、この少年は、この店の関係者のようです。 そして、バロン人形が見たいとわがままを言う雫に対して、 「あの猫の人形か。見る? こいよ」 強引な少年の誘いで、雫は裏口から店に入ります。 店内でバロン人形に見とれる雫を置いて、少年は別室でバイオリンを作り始めます。 文字で書くと想像しにくいかもしれませんが、要するにカンナみたいなので木を削り、文字通りバイオリンを製作しているわけです。 それを見た雫は、「バイオリン弾けるんでしょ? 弾いて弾いて!」と少年に迫ります。 渋々といった感じで、カントリーロードを弾き始める少年。 突然言われて弾き始めた割に、このカントリーロードが明らかにあらかじめ練習しただろ!っていうぐらい上手なんですが、これもヤツの策の一つなのかもしれません。 ここで、以前出会った店の主人も帰ってきて、仲間と一緒に楽器を演奏し始めます。 つかの間の演奏会が終了したところで、少年の名前が、例の天沢聖司だということが発覚。一応、映画の筋からいけば「えぇ〜!?」と驚くところなのかもしれませんが、最初からパターン見え見えだったので、ちっとも驚けませんでした。 天沢に送ってもらった帰り道、天沢は「将来、バイオリン作りの職人になりたいんだ」と、自分の夢を語ります。 同じ本を読んでいながら、自分とは違い、将来の進路をしっかりと決めている天沢聖司に、雫はコンプレックスを抱きます。 それは、雫が初めて感じた焦燥感でした。 翌日、学校へ行くと、昨日の帰り道で天沢と一緒だったことが早くも級友にバレていて、ちょっとした噂になっていました。 ちなみに、告白以来ギクシャクしていた杉村とも、何とか普通に挨拶できるようになりました。おめでとうございます。 昼休み、雫のクラスに天沢がやってきます。 「月島……いるかな?」 「は、はいっ!」 突然の天沢の訪問に、戸惑う雫。 しかしこの男、今までは唐突に現れるだけだったのに、名前が発覚した途端大胆になりましたね。これも何かの作戦でしょうか。 屋上に呼び出された雫は、天沢に向かって文句を言います。 「あんなに人がたくさんいるところで……」 天沢「ごめん、でも、雫に一番に教えたかったんだ」 あれっ? さりげなく「雫」って呼び捨てになっていますね。 言葉をたくみにあやつって距離を詰める……さすがは天沢聖司。15歳とは思えない恋テクです。 さて、天沢が何を雫に伝えたかったのかというと、夢であるバイオリン職人になるために、中学を卒業したら修行をしにイタリアへ行く。それが可能になったんだということを教えにきたわけです。 まぁ、そんなことはどうでもいいのです。 なぜならこの後、彼は衝撃の告白をするのですから。 いいですか、耳かっぽじって聞いてくださいよ。 雨が止み、屋上の手すりにもたれかかる雫と天沢。 そして天沢が一言。
「俺……図書カードで、ずっと前から雫に気がついていたんだ」
えっ?
「図書館で、何度もすれ違ったの、知らないだろ」
「隣の席に、座ったこともあるんだぞ。……俺、お前より先に図書カードに名前を書くために、ずいぶん本読んだんだからな」
ストーカー!
ヤツは本物のストーカーです。
やはり普通の15歳では、こんなもんなのでしょうか。雫では天才天沢にはとても太刀打ちできません。 そして天沢は、衝撃のストーカー宣言をうやむやにするかのように、数ヶ月間イタリアへ高飛びします。もちろん、表向きはバイオリン作りの修行と言っていますが、僕の目は欺けません。 それはともかく、見事に洗脳されてしまった主人公、月島雫。 どんどん進路を決めて進んでいく天沢聖司に自分も追いつきたいという思いから、「わたしにも何かできることをしよう」と思い立ちます。 「そうだ! 小説を書こう!」 ちょっと強引な展開という気もしますが、2時間アニメなので仕方ありません。 さっそく、雫は例の怪しげな店に置いてあった猫の人形、バロンを主人公にした物語を書くことにします。 ところが、余りにも執筆に熱中するあまり、学校の成績を大幅に下げ、親が呼び出される始末。 恋の病とは恐ろしいですね。雫の暴走はもう止まりません。 とにかく両親を説得し、精一杯小説を書くことを決意します。 この後いろいろと小説に関しての描写があるんですが、面白くないので割愛します。 物語は、雫が小説を書き終えて満足したところにまで進みます。
おそらくこれが、この物語最大の教訓でしょう。 ここで言いたいことは言い切ったので、本編は一気にラストシーンへと突入していきます。 小説を書き終わり、ぐっすりと眠りこける雫。 まだ日も昇らない冬の早朝、ふと目を覚ますと、窓の外に何かの気配を感じます。
うわー! なんと、イタリアへ行っているはずの天沢聖司が手を振っているではありませんか! そう、彼は少し予定を早めて日本へ帰ってきていたのでした。 しかも、雫が小説を書き終えたちょうどその翌日に。 このナイスすぎるタイミングに、天才ストーカー天沢聖司のしたたかな策略を感じますが、残念ながら証拠不十分で釈放です。 困惑する雫に、自転車の後ろに乗れと合図する天沢。 既に恋の奴隷と化している雫は、言われるがままに天沢の自転車に乗ってしまいます。 そしてそのまま走り出す二人。 「雫に早く会いたくてさ、何度も心の中で叫んだんだ。『しずくー!』って。そしたらさ、本当に雫が顔出すんだもん。すごいよ俺たち」 ……本当にすごいのはお前のしつこさです。 いいですか、皆さん。ここは感動するところじゃないですよ。 よく考えてください。 早朝、自分の家の下に、イタリアへ行ったはずの男がやってきて自分をじっと待っているんですよ。 そして心の中で自分の名前を叫んでいるんです。 どう考えても粘着質ストーカーそのものじゃないですか! なぜ雫もこれがわからないのでしょうか。 で、拉致られた雫は、天沢と共に”秘密の場所”へと向かいます。 ここでならたとえ天沢に殺されても遺体は発見されないでしょう。 ともあれ、二人は一緒に日の出を見ます。物語中(表向きは)最大の感動シーンです。 雫「わたし、聖司がいたからがんばれたの…自分のこと、前より少しわかったから…」 さりげなく、雫の、天沢に対する呼び方が、天沢君⇒聖司君⇒聖司 と変わっていくことに気づきましたか? この娘、ピュアなんだか計算高いんだか分からなくなってきました。 ここで、天沢が雫に言います。 「雫……俺と結婚してくれっ!」 きた! 自分の脳内だけで妄想を膨らませて、いきなり飛躍した考えを相手に押し付けるのはストーカーの特徴ですよ! こんな無茶なことを急に言い出す中3なんていません。 これで雫もわかって……! と思ったら、普通にうなずく雫……。
おめでとう。たとえストーカーと言えども勝てば官軍。 恋人同士になったからには、もうストーカーだなんて呼べないね……。
※ 参考資料 【ストーカー行為規制法案】 目的…略 ● 定義 (1)つきまとい、待ち伏せし、住居、勤務先など通常所在する場所の付近において見張り、または住居などに押しかけること。 (2)その行動を監視しているような事項を告げ、またはその知りうる状態に置くこと。 (3)面会、交際その他の義務がないことを行うことを要求すること。 (4)著しく粗野または乱暴な言動をすること。 (5)電話をかけて何も告げず、または拒まれたにも関わらず、連続して、電話をかけ、ファクシミリ装置を用いて送信すること。 以下略。 ● 罰則 ストーカー行為に罰則(6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金、親告罪)を設ける。 以下略。
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