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【2007年12月26日】

テニプリ、最終決戦スタート! その前にこれまでの戦いをまとめてみた(少年ジャンプの気になる漫画、途中からレビュー)(レビュー)



前回までにフラグが立ちまくりで、とうとう最終決戦を迎えたテニプリ……。

となると、次に気になるのはラスボスである幸村が一体いかなる能力の持ち主であるか、ということでしょう。

これまでに我々はたくさんの超人たちを目にしてきました。


たとえば、「ラッキー千石」という、方向性を誤った芸人みたいな愛称を持つ山吹中の千石は、その名の通り運が強くトスを外したことがないという今思うとかなり微妙な能力を持っていました。

また、氷帝学園の向日は「月面宙返り(ムーンサルト)」など、アクロバティックなプレイを得意としながらも、それゆえに体力を無駄に消耗するという弱点を抱え、結局スタミナ切れで敗北。その珍妙なポーズとも相まって、僕たちを爆笑の渦へと叩き込んでくれました。

氷帝は彼以外にも逸材がそろっており、どんな強者の技でも瞬時にコピーしてしまう樺地や、古武術をテニスに取り入れたという日吉なども忘れられない感動を与えてくれましたね。

そうそう、氷帝といえばもちろんあの男、我らがキング・跡部様

彼が登場したときの「キーンーグ! キーンーグ!」という声援は、もはや漫画界における生ける伝説として語り継がれることでしょう。

そんな跡部様の必殺技は、相手の弱点を瞬時に見抜き、そこに氷柱(つらら)を打ち込むという、名づけて「氷の世界」

技の描写を見た感じ、普通に氷柱が発生しており、どこまでが現実なのか読んでいる僕たちにもよくわかりませんでした

……このへんから許斐先生がだんだんと壊れ始めたことを考えると、ある意味では彼こそが許斐先生のリミッターを完全に破壊した男と言えるのかもしれません。


さて、他の学校にも目を向けてみましょう。

初登場時からかなりのヒールとして描かれていた沖縄の比嘉中の注目株は、やはり田仁志君

基本的に美形だらけであるテニプリにおいて、その強烈なルックスは見る者を次々と虜にしていきました。もちろん僕もその一人です。

ビッグバンという名前の、何となく速いだけっぽいサーブが彼の唯一の技であり、今冷静に考えると地球上の物理法則に従って動いている時点でたいした技ではないのですが、当時は血を吐くリョーマの姿に震え上がったものでした。

物理法則といえば、同じ比嘉中の平古場はありえない軌道で曲がる「ハブ」という技を使っていましたが、これもしょせんはクネクネ曲がっているだけの一発芸。全国大会準決勝以降の対決で通用するとは思えません。

そこへいくと、やはり準決勝で青学を苦しめた大阪の四天宝寺は一味違いました。

おそらくテニプリの中でも最強の威力を誇る「超ウルトラグレートデリシャス大車輪山嵐」を操る金太郎を筆頭に、「聖書(バイブル)」という異名を持つ白石や、「お笑いテニス」という、それまでとはまったく異なった次元で攻めてきた小春・一氏コンビなど、個性的な面々がそろっていた準決勝。

それは、長いテニプリ史上で僕たちがもっとも許斐先生に踊らされた戦いだったようにも思います。


そして決勝戦……。

青学の切り札である手塚が、立海の真田に普通に敗れ去るという衝撃の展開から幕を開けた戦い、切原の悪魔化につられて青学の海堂まで悪魔化してみたり、乾がリアルに大怪我を負ったり、ジャッカルとブン太がいつの間にかかませ犬に成り下がっていたり、仁王がモシャスを使えることが判明したり、本当に色々なことがありました。


これまで、およそ考え付く限りの技が出尽くしたと思われたテニプリ。

しかし、幸村はテニプリ最強の男にしてラスボスですから、これまでの戦いの一部始終を見届けてきた読者を納得させるような強さを持っていなければいけません。

果たして彼の能力とは……?


今週は、前回幸村の前にあっさりと敗北した金太郎の、

放心した顔からスタートしました。

たいして長時間試合をしていないはずなのに、この大汗……そして焦点の合っていない瞳……これは普通ではありません。

いったいどんなやられ方をすれば、これほど絶望に満ちた表情になるというのでしょう。


その理由とは……。


幸村の能力、それは、「幸村と試合をした相手を全て五感を奪われたかのごとくイップスにしてしまう力」だったのです。

イップスとは、精神的な原因などによりスポーツの動作に支障をきたし、自分の思い通りのプレーができなくなる運動障害のこと(ウィキペディアより)。

まだ確定ではありませんが、それってつまり、自分の技さえも出せなくなってしまうということではないでしょうか。

だとしたらこれは大変なことです。テニプリの常識を根っこから覆す能力といっても過言ではありません。


考えてもみてください。

これまでどんなに超常現象を操ったり物理法則を無視した技を出せていたとしても、それはつまり「技が出せる状態に自分がある」という前提の下に成り立っていたわけです。当たり前ですが、大病を患っていたりしてまともに試合ができない状態では、超人ぞろいのテニプリキャラといえどもただの雑魚に過ぎません。

手塚ゾーン、風林火山、星花火……すべては、「正常な状態」だからこそ放つことができた技であり、イップスに陥ってしまっては、彼らは普通の中学生です。


そう、幸村の能力とは、インフレを続けるテニプリの必殺技の効力をゼロに戻す力……。

テニプリを読んでいる者として一番言ってはいけない言葉、「お前ら、普通の中学生だろ!」を現実のものに変える能力だったのです!


まさに最強にふさわしい能力ではないでしょうか。

となると後は普通のテニス技術や体格などが勝負の決め手になりますから、リョーマに勝ち目があるとは思えません。

恐るべし幸村……。


明かされた彼の能力に僕たちが愕然としているうちに、いよいよシングルス1の試合がスタートしました。


とうとう記憶の戻ったリョーマVS幸村……。


そしてなぜか超上から目線の跡部様。もういいよキング……。


では気を取り直して、

決勝戦……スタート!


まずはリョーマのサーブから試合が始まりました。ツイストサーブからドライブA、そして必殺のCOOLドライブ!

しかし、幸村はこれを難なく返球し、ベースギリギリに打ち込んできます。

ここまで、まだ前述したイップス能力は発動していない様子……となると、幸村はそもそもの基本的な技術がかなり高い選手なのでしょう。

確かに超人技を封じてしまえば、後は純粋に中学生としての技術勝負になるわけですから、中学生最強である幸村が「普通にテニスが上手い」のは当然です。

あとはリョーマの基本技術がどこまで幸村に通用するか……。


そのリョーマ、まずは一点を失いますが、平然とした表情。

何か策があるというのでしょうか?


「ふーん、やるじゃん……だけど……」



そこかよ! 上着はもうどうでもいいよ!

またえらく低いレベルでの抵抗だなオイ!



……ポイントを失った代わりに相手の上着を落として喜ぶリョーマ。

何か大事なところがズレているような気もしますが、このリョーマのセリフが次回以降の反撃の狼煙だと信じて……後は来週を待て!


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