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A.I. レビュー

※完全ネタバレ



スピルバーグ監督が送る、感動巨編「A.I.」。

涙なしでは見ることができないこの映画ですが、ちょっと気になることがあるのでレビューしてみたいと思います。

まずはあらすじを。

舞台は、ロボットの存在が当たり前になっている未来世界。植物状態の息子の代わりに、ロボットの少年デイビッドを引き取ったヘンリー夫妻だったが、本物の息子が奇跡的に回復したことから、デイビッドを手放すことになる。母の愛を求めてさまようデイビッドの運命は如何に……。

……とまぁ、そんな設定は見ればわかるので、どうでもいいんですけど。

さて、この物語で、一人(?)だけ、別にいなくても差し支えないキャラクターがいることを、皆さんはご存知でしょうか。

それは、熊のぬいぐるみロボット、テディです。

もともとコイツは、ヘンリー夫妻の本当の息子であるマーティンの持ち物でしたが、マーティンが入院しているため、代わりにデイビッドに与えられることになりました。

その初登場シーンで、モニカ(母親)が、

「この子はテディ。スーパー玩具(トイ)よ」

と、紹介すると、テディは、「おれはオモチャじゃない」と反論。

……シィット! ロボットのくせにいきなり口ごたえです。それにしても、コイツには、いったいどんなプログラムが内臓されているのでしょうか。

もし、「スーパートイよ」という呼びかけに対して、「おれはオモチャじゃない」という反応がプログラムされているなら、それはそれで開発者のセンスを疑います。


物語は、この後マーティンが奇跡的に回復し、デイビッドに意地悪を始めます。

マーティンもまだ少年なので、きっと母親をデイビッドに取られるのが嫌なのでしょうね。

それにしても、マーティンのイジメは陰湿です。

例えば、こんな出来事がありました。


母にもっと好かれたいと願うデイビッドに、マーティンが、

「ママの髪の毛を身につけていれば、ママの愛が得られるんだ。寝室に忍び込んで、髪の毛を切ってこいよ

と、むちゃくちゃなことを吹き込みます。

……このやりとりを、テディは横でバッチリ聞いていました。人間への反論機能を備えているのなら今こそ止めろよ、と思いましたが、そこは普通にスルーしていました。反論する相手を選ぶのでしょうか。ロボットのくせにいやらしいやつです。

一方、「ママの愛」という言葉に弱いデイビッドは、マーティンのデタラメを信じてしまい、ハサミを持ってモニカの寝室に忍び込みます。

こっそりと、モニカの髪にハサミを入れるデイビッド。

しかし、これでモニカが目を覚ましてしまったから大変です。

激怒したヘンリー(父親)に、体を揺さぶられ、「どうしてこんなことをした!?」と問い詰められるデイビッド。マーティンに騙されただけなのに……とてもかわいそうです。

その間、テディはどうしていたのかというと、モニカのベッドの下にいました。

……だったら見てないで止めんかい! この熊公!


……とまぁ、そんな風にまったく役に立たないテディでしたが、その後、デイビッドがヘンリー一家に捨てられたとき、一緒についてくることになりました。

ていうかデイビッドが捨てられたのは、もとを正せばこの「モニカの髪事件」が原因ですので、さらに突き詰めて考えると、傍観していた熊公のせいということになります。

なんということ……A.I.最大の悲劇の原因が、熊のぬいぐるみにあったなんて……!


その後、さまよっていたデイビッドは、捕らえられ、ジャンク・ショーと呼ばれるロボット破壊祭に出品されることになります。

のらロボットが次々と破壊されていくのを見て、折の中で恐怖に慄くデイビッド。

そんなとき、テディは何をしていたのかというと……会場で関係者に拾われ、落し物箱に放り込まれていました。

……とことん使えないやつです。

結局デイビッドは助かるのですが、それは別にテディのおかげではありませんでした。


その後も、デイビッドとテディは一緒に旅を続けるのですが、テディが存在感を示したのはラストシーンだけでしたので、そのあたりはぜひ皆さんでご覧になってくださいね。

 

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