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「カフェオレ・ライター〜誰も書かなかった映画レビュー〜」は、映画、漫画、ゲームから、管理人の私生活に至るまで、独自の視点で紹介するレビューサイトです。(基本的にネタバレ有)

追跡! ムスカ!(天空の城ラピュタレビュー)

※完全ネタバレ


「天空の城ラピュタ」

言うまでもなく宮崎アニメの最高峰にして、僕が一番好きな映画なわけですが、今回はこいつのレビューをしたいと思います。

しかし、普通にレビューするとこの作品、2時間もあるので終わりません。

そこで、今回はあるキャラクターに絞って彼の軌跡を追いかけたいと思います!

そう、ラピュタ随一の悪人、ムスカです!

様々なキャラが登場する「天空の城ラピュタ」ですが、彼の面白さは群を抜いています。

いえ、それどころか、ジブリ作品の中でも屈指の名キャラといっても過言ではありません。

ムスカを紹介せずしてラピュタは語れない!

というわけで、ラピュタレビューではなく、ムスカのレビューをお送りします。



ちなみに、以前に「耳をすませば」のレビューが結構反響あったのをいいことに、調子こいて「千と千尋の神隠し」のレビューもしたんですが、

こっちはまったく反響がありませんでした。

僕の中では「千と千尋の神隠し」のレビューテキストはなかったことになっているので、皆さんも早く忘れるといいと思います。

では見て参りましょう。激しくネタバレになるので見てない人は注意してください。

というより、見てないとわかりませんが……。


物語の始まりは飛行船から。

黒髪の少女と、黒い服の男たちがどこかへ向かっているシーンからスタートです。少女と男たちはどうひいき目に見ても仲良しには見えません。

黒服の男たちは全員エージェント・スミスに見えますが、重要なのは茶髪で1:9に髪を分けた男。

そう、我らがムスカさんです!

ちなみに黒髪の少女はヒロインのシータ。

今回、パズーはどうでもいいので、この2人に注目していきます。

飛行船の一行は、順調な旅を続けている……のかと思いきや、いきなり女海賊ドーラ一味が、飛行船を襲ってきます。

そこでムスカ、どうするのかと思って見ていると、助けを呼び始めました。周りにいるスミスどもに「食いとめろ」と一言命令し、通信機のようなものでSOSを発信。……この時点でムスカの戦闘能力はゼロであるということが判明してしまいました。

さて、ムスカに無理矢理連れてこられたシータですが、この混乱に乗じて逃げ出そうと考えます。

まったく……こいつはこいつで、したたかな女ですね。

黒服の男たちが、海賊を食いとめるために部屋を出たのを見計らって、シータは、助けを呼ぶのに夢中になっているムスカの背後から、ビンを構えてゆっくり近づきます。

ムスカ危うし!

まぁ、そうは言ってもムスカはこの物語のラスボスです。

まさかこんなところでシータみたいな小娘にあっさりやられるはずがありません。

……と思っていたら、普通に殴られて気絶。

しかもシータがムスカを殴るシーンは、銃の音を重ねてうまくカットされていました。そんなに酷い惨殺シーンだったのでしょうか。

画面を見るとわかりますが、ビンが粉々に砕け散っています。ムスカが、ものすごいダメージを受けたことがわかりますね。

なんてことでしょう……オープニングでラスボスが殺されてしまいました。

その後、ムスカに続くかのように、シータは飛行船から誤って落下。

映画が始まって5分で、立て続けにメインキャラ死亡か? という展開ですが、そこはうまいこと不思議な力が働き、主人公であるパズーに拾われるわけです。

このへんの展開はみなさんご存知ですよね。

物語の方は、この後いろいろあるんですが、ムスカがなかなか出てきません。

まさか、本当にあのまま死んだのか……?

そんな不安がよぎる頃、やっとムスカ再登場です。

ここでムスカの身分が明らかになるわけですが、どうやら彼はは国家の情報機関の人間だったようです。

……小娘に殴られて気絶するような人間が情報部員。

この国も長くありませんね。

さて、必死にムスカから逃げるパズーとシータでしたが、追跡の結果、ついに捕まってしまいました。

ムスカは、空から落ちてきたという巨大なロボットをシータに見せ、熱弁を振るいます。

おや?

このときのムスカの前髪の生え際に、ぜひ皆さん注目してみてください。

今まで気づかなかったんですけど……。

ムスカ……ハゲてないか?

そんな疑問が一瞬頭をよぎりますが、この時点ではまだ疑惑の段階でした。

ともあれ、物語はさらに進みます。

なんと、壊れているはずのロボット兵が、シータの持つ飛行石に反応して動き始めます。

と同時に、すさまじい光を放つ飛行石。

それを見たとたん、ムスカの態度が一変します。そう、彼が狙っていたのは、彼女の持つ飛行石なのでした。

「よこせ!」と大人気なくシータに詰め寄るムスカに対し、まるでシータを守るかのように、飛行石が突風を巻き起こします。

次の瞬間、思わぬ強風に、ムスカの髪がふわりと浮き上がり……あらわになった生え際は、

やっぱりハゲていました!(皆さんもDVDでチェックしよう!)

普段はうまく前髪で隠しているようですが、隠し事はやはり長続きしません。

さて、そんなムスカの恥ずかしい秘密が明らかになったところで、事態はさらに動きます。

動き出したロボット兵は、次々とレーザーで砦を焼き尽くしていき、兵士たちにはなす術がありません。

もちろん、シータにすら撲殺されかけたムスカは、何も出来ず、呆然と見ているだけです。

しかも、橋を壊されて落下しそうになったムスカは、必死で部下の尻につかまり、そこへロボットが突っ込んでくると、「ひぅべぁ!」変な叫び声を上げて大慌てで逃げ出していました。

仮にも管理職なのに、真っ先にパニクる姿からはまったく上司の威厳が感じられません。さすがはいきなりオープニングでシータに殺されかけただけのことはあります。

ムスカがヘタれている間に、軍本部は最強の飛行戦艦「ゴリアテ」を呼び寄せます。

ゴリアテからの爆撃で、ようやくロボットは倒れました。

そこへ、シータを助けにやってきたパズーが、ハエみたいな小型飛行機に乗ってシータを救出。このシーンでパズーに惚れた女性も多いのではないでしょうか。

それにしても、本編の主人公が見せ場を作っているというのに、ムスカさんはちっとも出てきません。

どうやら本当にロボットにびびって隠れてしまったものと思われます。


無事シータを救出したパズーは、海賊ドーラと共に脱出。

ロボットはそのまま動かなくなり、ひとまず混乱は収まります。

すると、安全になったのを見計らったかのようにタイミングよくムスカ登場。もちろん髪型はいつの間にかきっちり直っていました。

きっとハゲがバレそうになったので髪形を整えていたに違いありません。

だいたい「しまった!ゴリアテは何をしているんだ!」とか人のせいにしていますが考えてみれば元はムスカの不手際です。始末書を書きたまえ、ムスカ。

……と、ここまでいいようにやられているムスカですが、シータが落としていった飛行石だけは、何とか手に入れることができました。

これで、天空の城ラピュタの位置を知ることができるのです。


いよいよ舞台はラピュタに移ります。

ラピュタに乗り込んだパズーとシータ。

一方、別ルートから乗り込んだドーラ。


しかし、飛行石を持っているムスカは、既に軍隊と共にラピュタへ降り立っていたのでした。

ドーラたちは軍隊に捕まってしまい、それを助けようとしたパズーとシータも、ムスカに見つかってしまいます。

パズーを逃がすために、自らを囮にするシータでしたが、その結果ムスカに捕まってしまいます。

「これはこれは、王女様ではないか」

と、嫌味たっぷりに言うムスカ。

多分まだ、あのとき殴られたことを根に持っているのでしょう。暗いやつです。


ムスカはシータを連れ、ラピュタの中枢へと入っていきました。

中心部へとたどり着いたムスカは、人が変わったように喜び、ラピュタの力を開放。

飛行石の力を借りて、一緒にやってきた軍隊を壊滅させます。

また、今まで従っていた上官を前にしても、

「諸君、言葉を慎みたまえ。キミたちは今、ラピュタ王の目の前にいるのだよ」

と、調子こくムスカ。

さらに、ムスカにピストルを向けた上官に、

「キミのアホ面には心底うんざりだよ」

と、ますます調子こき出すムスカ。

……ここまでシータに殴られたり、パズーに美味しいところを持っていかれたり、だいぶストレスがたまっていたようです。だからハゲるんですよ。

その後、ムスカが発動させたラピュタの雷が大地を焼き、巨大なキノコ雲が発生します。

おそるべしラピュタの科学力。しかし核兵器並の威力ともなれば放射能とかたくさん出てそうなんですけど、ムスカの髪は大丈夫なんでしょうか。僕としてはそっちのほうが気になります。

これで調子付いたムスカは、ラピュタに眠るロボットたちを復活させ、軍隊を本格的に攻撃し始めました。

飛行船が炎上し、バラバラと落下していく兵士たちを見たムスカは、

「ふはは! 見ろ、人がゴミのようだ!」

と、ご満悦です。

しかし僕としては、ゴミのように落ちていく人間よりも、ムスカの髪がゴミのように抜け落ちていかないかどうかが心配です。

さて、ここで衝撃的な事実が発覚!

なんと、ムスカもまたシータと同様、ラピュタ王家の血を引く末裔だったのです。

つまり、ムスカとシータは親戚同士!

多分大勢の観客が、ここで耳を塞いだに違いありません。

それにしても、ムスカは、力とか権力とか、そういうのにやけにこだわりますね。

これは、やっぱあれですかね。

髪が薄いからせめて権力がほしいってことでしょうか。

……そのハングリー精神だけは見習いたいと思います。


その後、玉座の間にシータを追い詰めたムスカは、嬉しそうに銃でおさげを一つずつ撃ち落しました。非常にマニアックなプレイです。

新たなSMにムスカが興じている間に、パズーが登場します。

「シータと2人きりで話がしたい」

と、頼み込むパズー。

バカな主人公です。そんな提案に誰が乗ると思っているのでしょうか。

……と思っていると、

「3分間だけ待ってやろう」

と、乗ってしまうムスカ。

これは……思い切り悪役の負けパターン……。

僕たちの願いも届かず、3分間の間にパズーとシータはしっかりと段取りを整えます。

そして、禁断の呪文を唱える2人。

途端に崩れだすラピュタ城。

崩壊の言葉により、すべてが崩れ始めました。

ちなみに、シータがどうやって「口にしただけで崩壊が始まる呪文」をパズーに伝えることができたのか、という疑問がごく一部のファンの間で話題になっていますが、そんなことよりムスカの髪崩壊の謎を考えましょうよ。

破滅呪文の強い光に目をやられたムスカは、

「目が〜 目がぁ〜」

という伝説のセリフを残して消えていきます。

最後の最後まですごいヘタレっぷりを見せ付けてくれたムスカさんですが、彼が死ぬという明確なシーンはないんですよね。

※追記 ラピュタと一緒に落ちるシーンがあるらしい……すごい小さいからわかりにくいらしいけど。


これは、もしかしたら「ラピュタ2」での復活もありうる!?


もしそうなったら、僕たちはまた、ムスカを追いかけることでしょう。

だって彼はジブリアニメ1のダーティーヒーローだもの!

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画像の出展:「天空の城ラピュタ」宮崎駿/スタジオジブリ




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