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プロフィール
マルコ26歳の「私」と、3つ年上の「彼」は、同じ会社の同僚だった。仕事上の接点はほとんどなかった二人だが、ある日ひょんなことがきっかけで体の関係を持つことになる。雨の降る夜、午後8時過ぎ。それが、彼が私の部屋にくる時間だ――。 |
動物用品を開発する会社に勤務する一ノ瀬丹亜は、ある日犬部から「猫部開発許可特殊企画部」という謎の部署へ異動することになる。戸惑いながら猫部へと向かった丹亜を待っていたのは、ハンサムな若社長・東堂による突然のキスだった。そして東堂は丹亜に言う。「可愛いな。俺のチンチラ」。 |
美和子33歳と健太郎25歳。二人の出会いは職場だった。新人で何も知らなかった健太郎に教育係として仕事のイロハを教えこんだ美和子は、あるとき健太郎を"食って"しまい、以来二人は付き合い始めることになる。健太郎が転職してからも二人の付き合いは続いていたが……。 |
恋人のかおりと同棲中だがセッ◯スレスに頭を悩ませる一顕。親友の和章と一緒に暮らしながらも叶わぬ恋に身を焦がす整。満たされない心を持て余す二人の男が出会い、そこから物語が動き出す――。連載第一回作品。
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ありそうでなさそうで、やっぱりありそう……という絶妙なリアリティを持った読み応えのある作品。ありがちすぎると面白くないし、かといってぶっとびすぎるのもちょっと……という人にオススメです。第一話では主人公となる二人の男が出会うところまでを描いていて、今後が気になる感じですね!
ところで冒頭、かおりと一顕がそれぞれ寝ているベッドの間隔がいつの間にかだんだんと開いていて、あるときついにかおりがナイトテーブルを買ってきて二つのベッドの間にかませてしまうという描写があります。かおりは「読みかけの本とかティッシュとか置いとくのにちょうどいいでしょ」と明るく言うわけですが、もちろんこれは一顕を拒否する姿勢の表れなわけですよ……! おそろしい! はっきり言わない分、女性の拒絶はおそろしい!
ということで、皆さんが今後勘違いしないで済むように、帯で「女性語」を翻訳しておくことにしました。
ブルーライン(BL)なのに女心について学んでしまった……。
■「世界の終わりに星が降る」川琴ゆい華
親友の結婚式に参加した崇央はショックを受けていた。自分が親友を好きだったことに、初めて気づいたのだ。それも新婦ではなく、新郎の方を。「自分はゲイだったのか?」 部屋に戻り、崇央が一人悩んでいると、玄関のチャイムが鳴った。出てみると、そこにいたのはコールボーイのイチゴを名乗る謎の美青年だった――。 |
崇央が親友の結婚式で「俺は実は親友のことが好きだったのかも?」と悩む場面のリアリティと、コールボーイがやってきてからの非現実感とがうまい具合にミックスされた作品です。
とりあえず、崇央の部屋にやってきたイチゴちゃんの第一声、「とろとろの恋に一緒にダイブしちゃおうよ☆」のテンションの高さには、崇央のみならず読者である僕も「お、おう」と後ずさりしそうになりましたが、いやしかし、その後なんだかんだあって崇央の部屋にイチゴちゃんが入り込むことを考えると、誘い文句としては案外これで正解なのかもしれません。ハイテンションで相手をひるませて、その隙に相手の部屋に入り込む……これだね!
なので皆さんも男女問わず意中の相手を落としたいときには、まずは「とろとろの恋に一緒にダイブしちゃおうよ☆」からスタートしてみてはいかがでしょうか。その後どうなっても僕は一切責任とりませんけど……。
さて、そうなると帯にはぜひこのセリフを使いたいところですが、それだと普通すぎて目立たないので、ここは帯でよくある有名人にコメントをいただくパターンでいきましょう。
画像出典:「孤独のグルメ」
この帯を見たら、みんな気になって買うしかないはずだ。
■「飛べない鳥は夜に啼く」葵居ゆゆ
安曇は今、三角関係のまっただ中にいる。大学時代のサークルの先輩・杉沼のことが好きだった安曇は、杉沼と一緒にいるために彼の妹と結婚し、彼女をダシに杉沼に関係を迫って嫌悪されていた。そんな安曇を杉沼は"お仕置き"するが、決して最後まですることはない。悶々とする体を慰めるため、安曇は杉沼との行為の後、深夜のコインランドリーで職場の後輩である史賀に抱かれるのだ――。 |
……ということで、僕の拙い説明だとややこしく見えるかもしれませんが、要するに一言でいうと「安曇は杉沼のことが好きだけど、杉沼が最後まではしてくれないので、史賀に体を慰めてもらっている」という三角関係のお話です。世の中乱れとる!
葵居ゆゆ先生の筆力が凄まじいからか、読んでいるとなんとなく安曇に共感できてしまうところが恐ろしいのですが、冷静に考えてみると好きな人とずっと一緒にいるために好きな人の妹と結婚するとか、なかなかゲスい主人公ですよね……。
さらにいうと、安曇は肉体的にも精神的にもドMなので、杉沼の"お仕置き"から史賀とのコインランドリープレイに至るまでの一連の流れが何だかんだでたまらなく好きなわけです。うーん、業が深い!
安曇自身、そういう自分の性癖に悩んでいて、後半には「普通に愛されたい」という本音も漏れるわけですが、個人的にはぜひもうそのままの安曇で生きていってほしいですね!
ってことで、帯には安曇を元気づけられるような一言をあの人からいただきましょう。
人間だもんね! しょうがないね!
―――
……以上の6作品に加え、今後どんどん作品・作家陣が充実していく予定とのことなので、女性の皆さんはぜひ一度のぞいてみてください。
あと、もうすっかりみんな忘れていると思うので最後に言っておきますけど、僕もコラム書いてますんで!
関連リンク:フルール
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