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【2011年8月16日】

今月のテニプリでわかったこと「許斐先生はお笑いに対しても本気」




いやー何だかんだと忙しい日々を送っていたら今月のテニプリの記事がだいぶ遅れてしまいました。


……いや、違う。

テニプリレビューが遅れたのは、今月号の内容をどう扱っていいかわからなかったからです。
たぶん、皆さんも読んでいただければその言葉の意味がわかると思います。

さて、前回のテニプリでは帰ってきた海外遠征組に高校生チームがテニスでリンチされ、リアルに死にそうになって心臓マッサージで蘇生したりしていました。
その後、テニプリメンバー、すなわち中学生組と海外遠征組の戦いが勃発したわけですが――。

今月号を一言でいうなら、「ピンチの回」
よく複数のバトルが同時進行で描かれる少年漫画では、どこか一つの対決で主人公側がピンチになるとそれに連動するかのように他の戦いもピンチに追い込まれて読者をハラハラさせてきますが、今回のテニプリはそのセオリー通りの回でした。

なので今回は中学生組がそろって追いつめられるわけですが、そこはテニプリですから追いつめられ方も普通ではありません。

たとえば、袴田伊蔵 VS 遠山金太郎という対決では、前回ご紹介した通り、

テニスの試合なのになぜか金太郎にヘッドバットをかました袴田が、

逆に頭をカチ割られるというバイオレンスな展開になっていました。

そんな二人が今月号ではやっとまともにテニスを始めたのですが、ここで袴田の必殺技「消失(バニッシュ)」が炸裂。

ボールが金太郎の視界から消え、聞こえるのは「ギュギュギュ」という回転音のみ――
どこからボールが出てくるのか?


後ろからでした。

……物理法則を無視した技はテニプリにはいっぱいありますが、こうも堂々とリアリティの壁を超えられてしまうと、まだしも技の原理について真面目に考えていた初期の頃を思い出して何だか切ない気持ちになりますね。

で、まあそんなことよりも、

袴田君の顔がわりと本気で怖い。

許斐先生、これならホラー漫画を描いてもかなり良い線いくんじゃないですかね

続いては、

元四天宝寺中学テニス部の伝説の部長コンビ、「ヒラゼン」と「ハラテツ」。

……四天宝寺といえば、大阪というだけで許斐先生から「お笑いテニス」のポジションを与えられてしまった過去の記憶が蘇りますが、今回もやはりというか……。


お笑いテニス、炸裂。

ネタのチョイスも気になりますが、それよりもこのコマ、トモの顔が全部点描で描かれているのがすごい。めちゃくちゃ描くのに時間かかりそうです。何が許斐先生をそこまで突き動かすのか……。


まあ、こういうちょっとうまいことを言わせたかっただけじゃないのかという気もしますけど。

ちなみに許斐先生も大阪出身です。

……さて、一方その頃、伴力也・伊達男児ペア VS 樺地・河村ペアという力自慢対決では、予想通り樺地・河村では高校生ペアに歯が立たず、


二人まとめて吹っ飛ばされていました。

……一球で二人同時に吹き飛ぶってドッジボールかよとか、このペアの試合だけやられ方がざっくりしているのは許斐先生が描いていて興味をなくしてきたからなのかなとか、色々思うところはあるわけですが、とりあえず樺地君が伊達君の必殺技「男児の春」を完コピした「樺地の春」という技で対抗していたことに別の意味で泣きました

樺地君……いつか本当の意味で「樺地の春」が来るといいね

さて。

この他にも各対戦は盛り上がりを見せているわけですが、残りは本誌で確認していただくとして最後に、


対戦相手の五感を破壊する超能力者である幸村ですが、なんと対戦相手のドレッドヘアーの瞳が鏡像になっていることが判明! そういえば前々回あたりで、「ハンデとして目隠しをしてやろう」とか言ってましたね……。

例によって原理はわからないというか、それもう次のステージに進化した新しい人類ですよねとか思うわけですが、とにかくそういうわけで幸村君の五感破壊能力は全部自分に跳ね返ってくるらしいです。幸村を潰すためだけにとってつけたような力ですが、逆にいうとこんな能力でも持っていないと幸村には確実に殺られるというのが恐ろしい。
あとよく考えたら、「目隠ししてハンデをやろう」とか言ってたわりにはもう目隠しを取って本気を出しているのも面白い。実はけっこう焦ってるんじゃないかこの人。とりあえず一般人の僕としては、幸村の方が100万倍怖いです。

そんな感じで全体的にピンチ回だった今月号ですが、来月には中学生チームの反撃が見えるのか。そしてここ数ヶ月間、まったく存在感のない主人公・リョーマの活躍はいつになったら読めるのか。諸々含めて次号が楽しみです。


関連記事:テニプリで初めて“リアリティある死”を見た気がする




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