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【2009年10月25日】

男だけど、イケメンと結婚することになった【完結】



おう! ご無沙汰!

……。

えー……。

大変長らくお待たせしてすみません。

去年の誕生日にもらったイケメンバンク。

何だかんだでダラダラやっているうちにいつの間にか1年が経ってしまっていましたが、タキCとの同棲生活もいよいよラストが近づいてきました。

500円を貢ぐのを何日か忘れたことで、幾度となく繰り返した悲しい別れ……そして、忘れた頃に突然やってくるイケメンバンク本体の電池切れ

……などに見舞われて若干やる気を失ったりしたこともありましたが(というか何で電池切れたら全部リセットなんだよ!)、とうとうここまでやってきました。

この記事からご覧になった方はわけがわからないと思いますので、お時間あればまとめページからこれまでの流れをどうぞ。

お時間ない方のためにサクッとご説明しておくと、こんな感じです。

突然始まったイケメン・タキC(命名:僕)との同棲生活……という名の監禁生活。仕事に行くことも外出も禁止され、自宅から出られないという恐怖の日々を過ごす主人公だったが、だんだんとそんな異常生活にも慣れ、あろうことか自分を監禁したタキCに惚れ込んでしまう。どう考えてもストックホルム症候群じゃねーか! というツッコミもむなしく、深い絆で結ばれていく主人公とタキC。

そんな折、タキCが経営している会社が実の兄に乗っ取られようとしていることが発覚。主人公のおかげでやっと人としての最低限の常識を身に付け始めたタキCではあったが、時すでに遅し。彼の進退を決める最後の戦い「株主総会」が幕を開けた――。

……とまあ、やや僕のフィルタがかかった解説になってしまいましたけど、ここまでご覧の皆さんならおわかりの通り、別に間違ってはいないはずです。

さて、そしてとうとう今回で長かったイケメンとの同棲生活も最終回。

最後は一挙4話掲載となります。


タキCは一生懸命がんばった。
その後、3日でタキCのもとにもどってきてくれた、社員や顧客もたくさんいた。

でも結局現時点での大株主はおニイさんとなってしまった。

「さてこれから総会までカイシャに泊まり込む」

株主総会は明後日のお昼。

残りはあと1日しかない。

「がんばってねタキC…!」
「だいじょうぶ…だ」
「たとえ、負けるのがほとんど決まっていてもオトコは、戦わないといけないときもあるんだ。負け戦におびえて、尻尾を巻いて逃げるようなオトコは…、愛する女性の前に立つ資格などないと、ワタシは思っている」

タキCは、あたしをじっと見つめた。

「さあ…! いってくる」
「あっ…待ってタキC!」
「株主総会が終わったら、またここに戻ってくる」

…タキCはそのまま…でかけていってしまった…。

……何やら途中でものすごくかっこいいセリフをタキCが吐いているようですが、これまでの経過を知っている僕たちにはまったく響いてきません。感動しているのは主人公だけです。

というかこいつは一度徹底的に挫折した方がいいと思うので、株主総会で退任が決まるのも良い薬になるんじゃないかと思うんですよね!

タキCを見送って、あたしはユキチと部屋の中で待つ。

もしかしたら、残りの1日で、タキCのもとに戻ってくれるヒトがいるかもしれない。

「今、おニイさんが30%の株を持っているんだよね。タキCは25%。おニイさんを超えるように、誰かがタキCの味方になってくれたらいいのに!」

でも、そんなヒト、どこにいるんだろう?

もう、できるだけのヒトたちにタキCはお願いをしている。

あたしが、ものすごくお金持ちだったら、カイシャの株をたくさん集められたかもしれないよ。

あたしは、悲しい気分になって、ユキチの首元に顔をうずめる。

「わうーわうっわうわうっ!」

あれ…? なんだか、ユキチの様子が変だよ。

「首輪がかゆいの?」

首輪を外すと何だかベルトの一部に妙なふくらみが。

「???」

何だろう、何かが中に入ってる?

「なに、これ?」

出てきたのは小さく折りたたまれた手紙。

「えっと…『ユキチの面倒をみてくれている方へ。わたしは、フクザワ財閥の…』うそ、そんなことが…!?」

驚いて、ユキチを見る。

「ありがとう…ユキチ!」

もしかしたら…タキCが助かるかも!

あたしはユキチの首輪の中にあった手紙を握りしめた。

そして、急いで部屋を飛び出したのだった。

このままタキCが落ち込んだ顔で帰ってきて主人公が励ましてハッピーエンド……かと思っていたら、ここでまさかの急展開。そういえば今まで説明してなかったかもしれませんが、ユキチというのは二人が飼っていた犬の名前です。……犬にまで金にまつわる名前を付けなくても……。

それはともかく、実はユキチの首輪に手紙が仕込まれていたことに気づいた主人公。もし現実にそんなことがあったとしても、「だから?」という感じですが、しかしどうやら今回はこの手紙が物語の最後のキーになりそうです。

「ユキチ、急ごう!」

「ワンっ!」

あたしはユキチと一緒に、タキCのカイシャの、株主総会会場へと向かう。

……

その頃、株主総会の会場ではタキCの退任を迫るケツギに入っていた。

「タキC、おまえにはカイシャを導く力が足りない」

「ワタシはそうは思わない」

タキCの前には、血を分けた実のアニ。

けれど二人の間には、未だ深い溝がある。

「このカイシャの筆頭株主はオレだ。そのオレが、お前に退任を要求する!」

「……っ」

ざわめく会場。

そのとき、会場の入り口で、警備員の騒ぐ声が聞こえた。

「カンケイシャ以外立ち入り禁止です!」

「だからーっ、あたしはカンケイシャなんだってば!

あたしは警備員の手を振り払う。

「タキC!」

「あっ……!」

いや、アンタは関係者じゃないよね!?

「タキCの退任はあたしが許さない!」

「キミはタキCの知り合いか? ここはオンナのコが遊ぶ場所ではない。さっさと立ち去りなさい!」

「タキCは変わったの。ヒトを思いやる心を知ったってこと。あなたはまだ知らないだけ」

「その話は後日、聞こう。今は、株主総会で重要なケツギをしている最中だ」

タキCの兄貴も誰に似たのかかなり嫌なヤツみたいですが、しかし主人公の屁理屈もむちゃくちゃです。

「タキCの退任はあたしが許さない!」という根拠が、「タキCは変わったの。ヒトを思いやる心を知ったってこと」って……そんな話を株主総会で持ち出されても……そりゃ兄貴も「その話は後日」って言いますよね。

しかし、言いたいだけ言った主人公はここで切り札を放ちます。

「おニイさん、あなたの所有するカイシャの株は、何パーセントですか?」

「32%だが?」

「タキCは?」

「ワタシは30%まで取り戻したが何の話をしてるんだ?」

「ユキチの首輪には、もとの買い主のテガミが入っていたの。ユキチの世話をしてくれた人には、何でも好きな希望を叶える…。その人のところへ行ったら、あるカイシャの株券の委任状を預かったの。きっと必要だから。そう言って渡されたの。タキC、5%分の株券の委任状だよ」

ええー!? あ……さっきの「関係者」ってそういうことかよ!

「バカな…」

驚いた顔のおニイさん。

そりゃこんなことになったら、「バカな……」としかリアクションできませんよね!

「ありがとう! タキCは壇上から駆け下りてくると、みんなの前であたしを抱きしめた。

「…タキC!?」

「ありがとう、ぜんぶキミのおかげだ」

タキCはヒトの目なんか気にしていない様子で、あたしを強く抱きしめ続ける。

シーンとした会場の中、突然ひとつのハクシュが響いた。

「はははっ!」

それは明るい笑い声をあげた、タキCのおニイさん。

「タキC! おまえ…いつからそんなに、人間くさくなってたんだ? 愛想がなくてヒトの心がわかっていないオトコだと思っていたが、どうやら本当に変わったらしいな」

おニイさんのハクシュに続いて他のヒトからもハクシュが響き始める。

「本当にありがとう」

「よかったね、タキC!」

あたしもタキCの背中に手を回し、強く抱きしめ返した♪

……いやちょっと待って!?

何か良い話みたいにまとめようとしていますけど、もうちょっと冷静に考えてみよう?

そもそもユキチが何で主人公のところにきたか、というエピソードを僕はぜんぜん覚えてないんですけど、何かそれっぽい話ありましたっけ? それとももしかして僕が気づかず飛ばしてしまっていたのでしょうか……。

いずれにしても、おそらく捨てられていたユキチを拾って主人公が飼うことにしたということなのだと思いますが、その元の飼い主がたまたまタキCの経営する会社の株券5%分を持っていた、ってそれどんだけ天文学的な確率だよ!

いやまあ、イケメンバンクに今さらリアリティを求めても詮無きことではありますが……。あとこの主人公はそもそも第一話でタキCのパソコンのパスワードを偶然探り当てたというミラクルな運の持ち主だし……まあ、ありっちゃありか……。



――と、ここで僕がこれまでに貯金した枚数を確認すると、ジャスト100枚!

ということは……。

そしてついに!

エンディングきたー!

タキCとケッコンして、いま、あたしはニューヨークに住んでいる

あたしは優雅に…

え? おいおい、いきなり話が飛んだな! しかもニューヨークて!

ゴォォォ…!

これが終わったらおセンタクだよね!

タキCはハウスキーパーを雇えばいいっていうけど、これくらいできるもん。

「あれ…?」

部屋の隅まで掃除機をかけてる途中に、壁との間に不思議な隙間を見つける。これなんだろ?

「きゃっ!」

なに? 壁が動いた!?

あたしはびっくりしながらも、そっとの壁の向こうの空間に足を踏み入れる。

忍者屋敷かよ!

……というかこれってエンディングのはずなんですが、まだ何か一波乱あるのでしょうか。

すると、そこには一面の本棚!

「何これ?」

よく見れば、本棚には大量の少年マンガが綺麗に並べられている。

「何これー?」

「…見つけてしまったか…」

「タキC!?」

背後からしたタキCのコエ。いつの間に、帰ってたんだろう!?

「隠していたのに…」

そういえば、タキCって少年マンガがスキだった!

「キミはよくよく、ワタシのヒミツを知る運命にあるらしいな」

「んもぅ、こんなところに隠してなくてもいいじゃない」

「さすがにちょっと恥ずかしかったんだ」

ここへきて新事実! タキCはマンガオタ!

……あれっ、でもそういえば結構前にタキCが主人公にマンガを買ってほしいってねだるエピソードがあったような……。なんか微妙な伏線回収だなオイ!

「別に、少年マンガを集めてるくらいで、タキCをキライにならないよ」

「当たり前だ、ワタシほど、キミを愛してる人間はいないからな。だからワタシ以上に、キミを幸せにできるオトコもいない。しかるに、嫌われるわけがない。…嫌わせないから、な」

最後の最後までわけのわからないことをのたまうタキC。

「…嫌わせないから、な」

↑ここで鳥肌が立ったのは僕だけではないと信じたいです。


――そして……。

「わかった」

タキCはうなずいてから仲直りのキスをくれる。

――ちゅ(ハート)

タキCと一緒の、幸せな日々。


……お……。


終わったーーー!


やっと終わったーーー!


長かった……実に長かった……正直、こんなに続けるつもりじゃなかった……。


うーん……色んなことがあったなあ……。


ええと、例えば……。



……。



……。



ぜんっぜん、思い出せない……。


ヤバイ、一年もやってたのに、ストーリーが薄すぎて何も覚えていない……。

唯一、タキCがとんでもなく嫌なヤツだったということだけは記憶しているのですが、それ以外の諸々が脳内から綺麗に消え去ってしまっています。

自分で書いたログを読み直すのも面倒なので、もうこのまま感想も何もなしにフェードアウトしようと思いますが、とりあえずイケメンとの同棲生活を通して女性の理想の男性像を学び、自分の恋愛に役立てようという企ては、この一年間を振り返る限り、ものの見事に失敗したと言わざるを得ません。

無理だったんや! 最初からイケメンバンクを参考にするってこと自体に無理があったんや!


……とまあ、そんなわけでここまでお付き合いいただいた皆さん、ありがとうございました。

タキCとはこれでお別れですが、もし皆さんが再びタキCと会いたくなったら……そのときはぜひ、デパートのオモチャ売り場に行っていただければと思います。






関連記事:男だけど、イケメンと同棲することになった【まとめ】




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