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男だけど、イケメンと同棲することになった【まとめ】



[目次]

男だけど、イケメンと同棲することになった

イケメンが家出した

イケメンとの同棲生活、その後。

イケメンとの再会、そして急展開

女性の本音、それは「イケメンは何をしても許される」だった!

イケメンとの同棲生活改め、「イケメンとの監禁生活」スタート!

「イケメン×ツンデレ=最強」の法則!

だんだんと際立ってきたイケメンの異常性

イケメンに学ぶモテの極意〜スクリーンセーバーで会話編〜

中二病が発覚したイケメンとの、楽しい同棲ライフを再開するよ

単なるヒモだと思っていたイケメンが本気出してきた件

イケメンとの同棲生活が、そろそろ本格的に犯罪の香りを帯びてきた

イケメンと同じセリフをネットでつぶやいてみたら、それは地雷だった

骨肉の争いで急にドロドロしてきたイケメンとの同棲生活

男だけど、イケメンの甘い声で朝を迎えてみた。

イケメンとの同棲生活が、思わぬ形でラスボス戦へと突入した!

イケメンバンクの公式サイトにあるケータイ小説がヤバイ

男だけど、イケメンと結婚することになった【完結】


【10月25日】

男だけど、イケメンと同棲することになった



そういえば、ものすごい勢いでスルーしていたのですが、10月15日は誕生日でした。

サイトの誕生日ではなく僕のリアル誕生日です。

何も書かなかったのにお祝いメールを多数いただき、まずは御礼申し上げます。無事28歳になることができました。


……が、誕生日であるにも関わらず僕がやっていることと言えばモンハンオンリー……。友達と最後に遊んだ日付は思い出せないのにモンスターのモーションははっきり覚えているというダメっぷりに、これではあまりにも不憫だ、と思ったのか、弟妹たちからプレゼントをもらいました。


やったね!

中身は何かな?


!?


なんだこれは……。

なんと包装から出てきたのは、バンダイから最近発売されたというイケメンバンク。お金を入れることでバーチャルイケメンと仲良くなることができるという最近流行のギミック付き貯金箱で、どう考えても28歳社会人男性をターゲットにはしていない商品です。

でも、せっかくなのでレビューしてみることにしましょう。


さて 、28歳になり汚れた現実を知ってしまった僕としては、右下の「真っ白なピュアラブ」という文字がやけに目に痛いのですが、そのピュアラブの内容については裏面に詳細が書いてありました。

「女性が好きな男性の上位5タイプを選びました!」と派手な色づかいで強調されており、右下にはその5タイプについての記述が。

……このタイプランキング、いったい何調べなのかがまったくもって不明ですが、このイケメンバンクは“若い女性に大人気の恋愛心理カウンセラー清水おりえ先生監修”らしいので、そのあたりがソースなのでしょう。

ただ、個人的には、「オレらイケメンです。」と自分で宣言してしまう男はどうかと思いますけど。


ではこの5人をさらに詳しく見ていきましょう。

絵は綺麗で女の子受けもよさそうな感じですが、いかんせん名前のセンスがすごすぎます。

公式サイトによると、それぞれ「金内」「財木」「銭鳥」「前借」「藤堂」という漢字があてられていましたが、「財木」「銭鳥」「前借」という苗字は日本には存在しませんでした。唯一「金内さん」はいらっしゃいましたが、「カネナイ」という読み方はしないみたいです。

なんとなく「財木」ぐらいならまだありかなと思いますが、「金内(カネナイ)」「銭鳥」「前借」あたりになると、成人するまでに一度は自分の苗字について悩みそうですね。

しかしなんといってもインパクト抜群だったのは、「トウドウ コイン カネツグ」

公式サイトでは「藤堂 コイン 金嗣」となっており、ミドルネームの「コイン」が、ものすごい違和感を発しています


……ネタとしか思えない名前ばっかりですが、いくらなんでもこの名前はひどすぎる! というユーザーのために、バンダイはちゃんと名前変更機能も用意してくれています。

ただし、変えられるのは名前のみで、苗字はそのままですけど。

たとえば「タケル」君の名前を「するお」に変えると「前借 するお」になり、さらにダメ度がアップします

なお、「藤堂 コイン 金嗣」のみ、なぜか「コイン」の部分が変更対象となっています。


それではさっそくスタートしてみましょう。

本体はこんな感じ。液晶画面はかなり暗く、10年ほど前のPHSを思い出す仕様。続編が出るなら液晶はもっと明るくしてほしいところです。

まずは彼氏となるイケメンを選ばなければいけませんので、僕は迷うことなく「藤堂 コイン 金嗣」を選択しました。

名前はどうせ「コイン」の部分しか変えられないので、何となくタキシード仮面に似ているという思いつきから「タキシード」に変更……しようとしたのですが、3文字までしか入力できないという制限があったため、「タキシ」というタイピングミスっぽい名前になってしまいました。


こんな風にして、お相手の「藤堂 タキシ 金嗣」と僕の同棲生活がスタートしたわけですが……。

このタキシ、500円玉を入れないとウンともスンとも言わずに無言でこっちをにらんでくるので、仕方なく500円硬貨を投入。


すると、何やらストーリーが始まりました。

―――イケメンバンク、タキシ編のオープニング―――

おしゃれなカフェにやってきた主人公は、カフェでパソコンを取り出す。
「パソコンをたちあげるっていうのがしたかったんだもん」と言いながらスイッチオン。
カフェラテを飲みながらパソコンをいじるも、機械が苦手な主人公はどうしたらいいのかさっぱりわからず、結局パソコンをかばんにしまってしまう。
「あたしにはムリ……! だって、さわったらこわしそうだもんっ!」と弱気になった主人公が、そのままカフェを出ようとしたとき、勢いあまって歩いていた男性にぶつかってしまう。
「すみません。あの、ケガはないですか」
「ワタシはべつに」
そう答えたのは年上の男性。
(あ、なんだかすごくカッコイイかもしれない)
それがタキシとの出会いだった。

※説明文は僕によるもの。セリフは原文ママ。


ということで、まずはタキシとの出会いからスタート。いちおう「主人公=自分」なのですが、タキシよりもむしろ主人公の言動に若干イラッとくるのは僕だけでしょうか……。

この後、500円を入れると回数に応じてストーリーが進み、最終的にエンディングを迎えます。

途中には選択肢も用意されており、必ずしもハッピーエンドになるわけではないようです。このレベルのおもちゃでマルチエンディングとは……制作者の気合がひしひしと伝わってきますね。

もちろんお金を入れるとストーリーが進むだけではなく、説明書によると、

ストーリーが終わるとたまに右の画面が表示され、イケメンが「なあなあ〜」と話かけてくることがあります。これはイケメンがあなたにおねだりしているしるしです。500円玉を投入してイケメンのおねだりに答えると、イケメンが喜んで、嬉しいことを言ってくれるかもしれません。約3分間500円玉を投入しないでいると、イケメンが怒ってしまい、勝手に通常画面に戻ります。

※原文ママ

ということですので、まとめると、

イケメンにねだられてお金をあげると何か嬉しくなる言葉をもらえる。が、お金をあげずに3分経ってしまうとイケメンがキレる

ということでしょうか。

……えーと、それってただのヒモだと思うのですが。

しかもわりとダメな方のヒモだと思うのですが、イケメンだからそれで許されるのかもしれません。本当に、不公平な世界です。

あまりにも腹が立ったので、タキシとは別れて違うイケメンと同棲することにしました。

リセットボタンを押すと初期状態に戻るらしいのでさっそくプッシュ。


……。



…………。




いつまで経ってもタキシがいなくなりません


不思議に思って説明書を見直すと、


なんと、一度相手を決定すると、ゲームをクリアするか、放置してイケメンが勝手に出ていくのを待たないといけないとのこと。

「これは現実でも彼氏をころころ変えることができないということと同じことなのです。」と、したり顔で書いてますが、よく考えるとこちらからはイケメンを捨てることができないのに、イケメンには相手を捨てる権利があるというのは明らかにおかしいと思いました。


何はともあれ、藤堂 タキシ 金嗣との同棲生活、5万円貯まるまでがんばりたいと思います。



【10月30日】

イケメンが家出した



前回、イケメンと同棲することになったとお伝えしましたが、続報です。

お初の方のために解説入れとくと、同棲相手はタキシ。見た目は某漫画に登場するロリコンそっくりですが、ヤングだらけのイケメンバンクキャラの中では比較的年上のようなので、ここのところ若者のテンションについていけなくなってきた僕とも話が合うかもしれません。

ところで、最近はちょっと仕事が忙しく、タキシと同棲を始めたはいいものの、しばらく500円玉を入れることもなく放置していました。

いかんいかん……そろそろ構ってやるか。

おう、タキシ。500円玉入れてや……る……?

ん?



家出しとる……!


そういえば忘れていましたが、イケメンたちは5日間貯金せずに放置しておくと勝手に家を出ていくのでした。

それにしてもメールとかではなく、置手紙を残して去っていくというところに昭和の香りを感じます。これを企画した人の年齢が垣間見える一瞬です。

というか、前回ではタキシと出会って、ストーリーがまだ同棲するところまで進んでいなかったはず。

まさか、してもいない同棲生活を勝手に解消されるとは思いませんでした。

あと、1回だけ入れた500円は別に出てくるわけでもなく、貯金箱に呑まれたまま。……いや別に僕のお金であることには変わりないのですが、なんかそれはそれでヒモが金を返さないまま逃亡したみたいでムカつきます

このイケメンバンク、5万円貯めるとクリアになりますが、たとえば49,500円まで貯金して5日間放置してもイケメンは普通にいなくなるみたいなのでご注意をば。


それはさておき、もう一度最初からやってみましょう。

再び500円を投入し、またしてもタキシを選択。

でもタキシはもういなくなった男なので、同じ名前もアレかな、と思いまして、今回は「タキC」にしてみました。読み方は変わってないからまあいいか。


そして再度ストーリーを進めます。

確か前回はオシャレなカフェでパソコンをいじろうとした主人公が、超都合よくタキCと出会ったところまででしたね。

部屋に戻ってあたしは一息つく。
あーあ。
せっかく買ったパソコン。
でも、使わずにほこりをかぶっちゃうかも。
「そんなじゃだめだよね」
あたしはかばんをひきよせて、その中からパソコンを取り出した。
「…え?これなに?」
あたしが見たこともないようなパソコン。
「えっと……これって、どういうこと?」
カフェでのかっこいいオトコのヒトを思い出した。
あああっ!もしかしてあのとき!?
あたし・・・あの人のパソコンが入ったかばんを、自分のと間違えて、持ってきちゃったんだ!
「ど、どどどうしようー!?」
アタマをかかえちゃったけど、それで目の前のパソコンが消えてしまうことはなかった」

<続く>


……ということで、主人公にドジっ子属性があることが判明しましたが、そんなことはどうでもよくて、いつになったらタキCとの同棲が始まるのでしょうか。

もしかするとストーリーパートはこのまま同棲とかしないまま進んでいくのでしょうか……。


よくわからないままもう1枚500円玉を入れようとしたのですが、あいにく手元になかったので、続きはまた今度ですね。


と思っていたら、

「おなかすいた〜」

タキCが割とドスの利いた声で話しかけてきました。もしかするとこれが説明書にあった「おねだり」というやつでしょうか。

ここで500円入れないとタキCがキレてしまう……! でも500円玉はもうない……ど、どうしよう。


焦っていると、


「もういいよ……!」

あっさりタキCがキレました。

くっ……なんかムカつく……!


というかコイツ、IT系企業の社長なのに500円でキレるっていうのは、ちょっと器が小さすぎだと思います。



…… ともあれ、危うく忘れそうになっていたイケメンとの同棲生活、果たして5万円は貯まるのでしょうか……。


【11月25日】

イケメンとの同棲生活、その後。



そういえばすっかり忘れてたんですけど、けっこう問い合わせいただいているのでイケメンとの同棲生活の続きを書こうかと思います。

ちなみにあの後、500円入れるのを忘れて2回ほど追加で家出されましたけど、しつこくタキCを選び続けて、現在3回目のプレイです。

まだ最初の方だからいいものの、これゴールとなる5万円近くまで貯めてからうっかり逃げられたりしたらかなりショックですよね。

もともとは貯金が目的だったはずなのに、いつの間にかイケメンに逃げられないことに必死になってしまう……恐るべしイケメンパワー。世の中のだめんずウォーカーの気持ちがちょっとだけわかりました


さて、前回は確かまだ同棲生活までいってなくて、タキCとカフェで出会い、その後自分のかばんと間違えてタキCのを持ち帰ってしまったところまででしたね。

帰宅した主人公はかばんを開けて見知らぬパソコンが入っていることに驚き、間違えたことに気付くのですが、よく考えたらパソコンを取り出すまで気づかなかったことがすごいと思います。

普通はカフェを出ようとしてかばんを持ったときに自分のじゃないことぐらいわかりそうなものですが……それはまだ許すとしても、最低でも支払時には気づいてほしいと思います。いくらなんでもドジっ娘すぎるだろ。


ともあれ、見知らぬパソコンを取り出した主人公は途方にくれてしまいます。

そこで主人公がとった行動とは……。

以下、ストーリーパートから引用。

あたしの目の前には持ち主の連絡先がわからないパソコンが1台。
「ううー……パソコンに名前なんて書いてないよねー?
起動させたらなにかわかるかな?

ポチ……ウイイン……。

いきなり見知らぬ他人のパソコンを起動する主人公

そこはかとなく犯罪の匂いがしてきました。……というか素直にさっきのカフェに届けるべきだと思います。

いちおう主人公=自分という設定だと思うのですが、ここまで勝手なことをされると感情移入もへったくれもありません。

とにかくパソコンの中は勝手に見ちゃダメ! 特に男のパソコンには色々とまずいものが入っているのでダメ! 絶対!

そんな僕の切なる願いも無視して、さらに暴走する主人公。


パスワード……?
う、うううーうーん。
とりあえず、むちゃくちゃに文字を打ち込んでみる。

ーーパチパチパチパチ・・・

あっ!
ログインできたみたい。

何やってんだアンタ。

それは不正なんちゃらっていう立派な犯罪じゃないの!?

なんでわざわざタキCがパスワードかけてたのか、ちょっとは考えてほしい。

 

ていうか、さっきまで自分のパソコンのセットアップもできなかったような初心者が、どうやってパスワードを探り当てたというのか。

この展開を見る限り、本当に適当に打ち込んだらログインできたみたいなので、パスワードは「1111」みたいな超簡単な文字の羅列だったのでしょうか。……だとしたらタキCはIT社長失格だと思います


そして、自分でやっておきながらログインできたことにびびりまくる主人公。

う、うううーうーん……。
へたにさわったら壊しちゃいそうだしーっ。
他になにか手がかりはないかなぁ?
……あ、カバン! まだ、カバンの中を見てなかった!

慌ててカバンの中を探ってみると、1枚の名刺を見つける。
よかった。
連絡先が書いてある……。

パスワードまで探してハッキングしておいて「下手にさわると壊しちゃいそう」とぬかす主人公。なんという面の皮の厚さ。これは大物になるよ……。

その流れのまま、今度はカバンを漁って名刺を見つけた主人公。タキCの連絡先をゲットし、ついに出会いフラグ成立です。僕がタキCだったら嫌ですよ、こんな天然ハッカー。こんなのに個人情報握られたらどうなるかわかりませんもん。

……まあ、もうタキCのプライバシーは全部暴かれてしまいましたけど……。


次回、いよいよタキCとの再会!? それとも!?



<今回の教訓>

みんな、パソコンのパスワードは割とあっさり抜かれるから注意だぞ!(タキC 談)


【12月8日】

イケメンとの再会、そして急展開



いやーいつの間にか年末ですね。

年末と言えば宝くじのジャンボ! 1億円ぐらい当たったら何に使おうか今から考えないとね!


そんな話はさておき、今回はイケメンバンクレビューの続きです。

イケメンとの生活を初めてからいつの間にか1か月以上経つわけですが……。

実は今まで黙っていましたが、レビューを書くたびに一息ついてついついタキCを放置してしまい、これまでに3回ほど逃げられています

普通に生きていると、同じ男と3回付き合って3回逃げられる女性というのもそうはいない気がするのですが、これは金を入れるたびに戻ってくるタキCがダメ男なのか、それともついイケメンに金を払ってしまう主人公がダメなのか……。

まあ一番ダメなのは500円玉ですら貯金が続かない僕なんですけど、仕方ないので逃げられるたびに500円を入れてタキCを口説き直しています。

ということで、もうどれくらい貢いだのか覚えていませんが、タキCとの生活の続きを見ていくことにしましょう。

前回の展開をざっと説明すると、カフェでイケメンが持っていたカバンと自分のを間違えて持って帰ってしまった主人公。彼女は、あろうことか勝手にパソコンにログインし、中身を見ようとします。しかし結局よくわからず、再びカバンを漁ってみたところ、タキCの名刺が出てきたのでした……。

ここで気になるのは前回も書きましたが、主人公がパスワードを適当に入力して一発で解除したという点。

普通に考えて、それはありえないことだと思うのですが……。

ちなみにこのパスワードの件に関して、僕と同い年の「茅ヶ崎町役場」さんからメールをいただきましたのでご紹介させていただきます。

(略)

考えてみたのですが、タキCのパソコンのパスワードを一発 で当てた主人公の運は如何なるものか・・・。

パスワードに使用できる文字が

アルファベット26文字+数字(0〜9)の10文字=36文字 として、「ーーパチパチパチパチ・・・」という擬音語が4回のタイピ ング(=4文字)であると仮定すると。。。

その組み合わせは36の4乗となり、一発で正解にあたる確率は

1/1,679,616

となります。
これは、1枚だけジャンボ宝くじを買って、1等もしくは2等が当たる 確率とほぼ同じ(http://www.its-sap.co.jp/column/column/se027.html)です。

以上から導かれる結論は、この主人公の最もドジなところは、1億を軽 く稼げる強運の持ち主でありながら、10万を貯めるためにその運を遣 い果たしてしまっているということではないでしょうか・・・。

(略)

なるほど……とりあえずこれだけタキCに情熱を注げる茅ヶ崎町役場さんが、もう僕の代わりにイケメンバンクレビューをするべきだと思いますが、それはともかく、逆に考えると宝くじに当たるのは4桁のパスワードを適当に入れて一発で成功するのと同じ確率ということですか……。

今年のジャンボ……やめようかな……。


―――


ちなみに今回のメールを送っていただいた茅ヶ崎町役場さんと僕は、80年生まれのいわゆる松坂世代です。

……松坂大輔がメジャーで頑張っている頃、同い年の僕はイケメンバンクに500円を入れて喜んでいるわけですが、そのあたりは深く考えると絶望しそうなので無視して、さっそく続きを見ていきます。


待ち合わせたのは、さっきのカフェ。
「あ、きた!」
「こんにちは、タキCです」
「すみません! あたしったら、カバンを間違えて持っていっちゃって!」
「たしかにワタシのだね」
…笑ってるんだけど…なんだか、ちょっとこわいよぉ。

どうやら見つけた名刺で連絡を取り、カフェで会うところまで話が一気に進んでいる模様。ものすごく積極的に動く主人公ですね。

ここで思い出してほしいのは、主人公が最初にタキCをカフェで見たとき「かっこいいかも」と言っていたこと。タキCのルックスがもし並以下だったなら、カフェのオーナーにパソコンを預けて話は終わっていたことでしょう。……「イケメンバンク」ですからそこにつっこむのは野暮なのですが、なんかこう、貯金箱にまで現実の世知辛さを教えられるとは思ってもみませんでした。


「ほんとうに、ごめんなさい。メイシを見つけるまで、誰のものかわからなくて、連絡が遅れちゃって!」
「いや…」
「一生懸命、パソコンも見たんですけどぜんぜんわからなくって!」
「パソコンを見た?」
「でも、電源を入れただけで中はさわってません」
「ログインしたのか!?」
「むちゃくちゃに、キーを叩いてたら、勝手に画面が変わって…」
「…偶然…か? いや、まさか…スパイ…?」

話は主人公が勝手にパソコンを見た、というところに移ります。

当然ですがログインできたということにタキCは驚きまくり。やっぱそうですよね。僕が間違っているわけじゃなかった。この主人公の勘の良さが異常なのです。

しかし、主人公もさることながら、「スパイ…?」と言い出すタキCも、これはこれでわりとファンタジックな脳をお持ちのようです。


「え? 何か言いました?」
「…いや、なんでもない。ところで、きみはパソコンが得意なのか?」
「いえ、まさか! パソコンも買ったばかりでどう使うか、わからなくて困ってるくらいです」
「なるほど…」
「よければ、キミにパソコンを教えてあげようか?」
「えっ!?」
「これも、ご縁だよ」
「それじゃ、よろしくお願いします!」
あたしはウキウキ気分でタキCさんにぺこりと頭を下げた

さらに話は急展開。なぜかタキCが主人公にパソコンを教えるということに。さすが、イケメンは仕事が早いですなあ!

どう考えても唐突すぎるナンパなのに、「これも、ご縁だよ」の一言で相手を納得させるその手腕、タキCは相当なやり手とみました。

もう最後の方とか、主人公は完全にタキCのイケメン光線にやられてしまっていますけど、僕は決してやつのイケメンスマイルに騙されることなく、これからも戦い続けようと思います!


【1月13日】

女性の本音、それは「イケメンは何をしても許される」だった!



さーて、イケメンとの同棲生活、前回の更新から早一か月が経ってしまいましたが、別に同棲に飽きたとかではなくて、ちょっと目を離すとすぐタキCが逃げてしまい、そのたびに500円を貢いではまた忘れて逃げられ……だめんずループに陥っていたのでした。


さて、前回の流れをおさらいすると、タキCにパソコンを返しに行ったらスパイ疑惑をかけられて、なぜかタキCにパソコンを教えてもらうという超展開を迎えたところまででしたね。

ではその後のストーリーです。

翌日。
さっそくタキCさんがあたしの部屋にやってきた
「よろしくお願いします」
「こちらこそ、よろしく」

なんとタキC、イケメンパワー全開でまだ2回しか会っていない女性の部屋に上がり込みました。さすがイケメン社長……デキるッ……!

ていうか主人公も断りなさいよ! サスペンス映画だったら完全に死亡フラグだよ! 

……と、タキCの鮮やかな手腕にいきなり度肝を抜かれたわけですが、イケメンパワーはこんなものでは終わりません。

あれ?
「何だろう、この荷物?」
パソコンを教えにきてくれただけのはずなのに、なぜか、タキCさんの足元には、たくさんの荷物。
ここに泊まりこんで、パソコンを一からきっちりと教えよう。そのかわりキミの見たものについては一切口外しないでもらう」
「ど、どういうことですか?」

ないわ……これはないわ……。

何ですかコレ、イケメンなら何やっても許されるってか!?

これまではまだしも、「イケメンバンク本体のデータ容量が少ないから展開早いのも仕方ないか……」とか自分を納得させてきましたが、もはやそういう問題ではなくなってきましたよ。

どう考えても社長どころか社会人としてアウトな行動をとるタキCですが、やつの偉ぶった態度はさらにエスカレートしていきます。

「パソコンの中身のことだ」
「あの、中身っていっても・・・あたし、パソコンはさわれないから画面を見ただけですよ?」
「・・・その言葉を信じるか、信じないかはこれからカクニンしてからだな・・・」
「えっと?なんですか?」
「とにかく、ワタシのパソコンにアクセスしてしまったのはキミだ。ヒミツ保持とともにデータの管理も任せよう」
「だからー! あたしはパソコンなんて素人なんだってばー!」
「キミができないなら、ワタシがここで管理する
「・・・えっと、いってるイミがわかんないんだけど?」
「まとめてしまえば、ワタシがここに住むということだ」
「ええーっ!」
「そこにいられると、荷物が入れられないだろう。どいてくれ
「そうじゃなくてーっ!」
タキCさん、あたしの部屋に住む気なの!? 本気!?

いや、なんていうか、タキC……いくらなんでも傍若無人すぎるだろ……

しかも会話の最後の方とかもう、「そこにいられると、荷物が入れられないだろう。どいてくれ」とか、すでに住むこと前提で喋ってますからね。

信じられるか? コレ、女性の心理に精通しているカウンセラーが監修してるんだぜ……。つまり、女性はこういう展開が理想なんだぜ……。


……なぜ僕は500円つっこんでまでこんな寸劇を一人で見ているのか

そんなことをふと考えた、冬の夜でした。


【1月14日】

イケメンとの同棲生活改め、「イケメンとの監禁生活」スタート!



前回のイケメン同棲生活レポにたくさんのメールをいただきましたが、実は僕、あれを書いてからちょっと反省したんですよね。

だって世の中にはいきなりかわいい女の子が家にやってきて脈絡もなく主人公に惚れて一緒に住む、みたいな話がごろごろ転がってるじゃないですか。つまりそれが男の願望ってことで、そう考えればまあ、タキCはかなり強引だけどイケメンだし、社長だし、あれぐらい強気に口説かれた方が女性としても嬉しいのかもしれない……つまりあれはやっぱり女性の理想の恋愛なのかもしれない……。

と、自分を納得させていたのですが、今回続きを見ていくと、やっぱりタキCはヤバい、“イケメンだから許される”という範囲を超えてヤバい、ということが明らかになりましたので、さっそく見ていくことにします。

さて、パソコンを教えるという名目で主人公宅に上がり込み、あろうことか唐突に「私は今日からこの家に住む」と言い出したタキC。一応IT系企業の社長らしいのですが、その発想は完全にヒモのそれです。

タキCさんとの同居生活は、とんでもない押し切られ方で始まっちゃった。
それでも、一応パソコンは教えてくれたんだけど、あたしのわからなさに、ちょっとだけ呆れた様子。
「…本当にキミは素人なんだな…?」
「だから、先週パソコンを買ったばかりなんだって!」
「そうか…では本当にワタシのパソコンにアクセスできたのは偶然か」
そんなに、パソコンの中身って大事なものが入ってたの?

前回のラストで、主人公が「本気!?」とかちょっと拒否する態度を見せていたから期待していたのですが、結局押し切られてしまったようです。もうダメだ……。

それにしても特筆すべきはタキCの疑り深さ。確かにパスワードを一発で探り当てた主人公のハッカーとしての才能は恐るべきものがありそうですが、どうせタキCのことなのでパスワードも超簡単なものだったに違いありません。ついでに言うと、そこまで大事なパソコンをあっさりとカバンごと持っていかれてしまったタキCの管理能力のなさにも問題大ありです。主人公がわざわざ返しに行かなければどうなっていたのでしょう……。


――とまあ、ここまでの展開はまだ許せるとして、問題はここから。


「…わかった、キミが素人であることは信じよう。だが…中を見てしまったのは事実だ。念のために外部との接触を避け、ヘヤからは一歩も出ないでくれ
「ええーっ!…ちょ、ちょっと待ってよ!」
「学校や、シゴト先があるのか?」
「あるでしょ、普通!」
休んでもらおう
さすがにちょっとムッとする。

タキCが主人公を監禁しにかかりました。

……これはヤバいです。普通に犯罪の臭いがします。

いったい何が「念のため」なのかはさっぱりわかりませんが、主人公も「さすがにちょっとムッとする」とかいうレベルで済ませていい問題じゃないですよコレ。

と、僕が憤慨しているのをよそに、

「どうした?こんなに頼んでいるのに、ナニが不満だ?
「え?」
頼んでるつもりだったんだ?
「…?」
タキCさんは、怪訝そうなカオをしてる。
本気で、あたしが何に驚いてるかわかっていないの?
もしかして、ヒトとの付き合い方が苦手なヒトなのかも…
そう考えると、さっきの会話も、タキCさんなりにお願いしてくれてたの?
「うーん、お休みかぁ…」
ちゃんと連絡したらどうにかなりそうなんだよね
「……」
うん、わかった。お休みすればいいんだよね
「それで頼む」

……受け入れてしまいました

何となくタキCの異常性に気付き始めている主人公ですが、それでもまだ「ヒトとの付き合い方が苦手なヒトなのかも…」と、かなりタキCの性格を好意的にとらえている様子。

この分だとタキCが「実は会社が危なくてね……500万円ほどあれば何とかなるんだが」とか言い出すのも時間の問題だと思うのですが、それも主人公は普通に信じて「わたしが彼を助けなきゃ!」みたいな展開になりそうですね。実際、僕はすでにけっこうな額をタキCに貢いでますし。


ということで、 理想の恋愛というよりも詐欺師の手口紹介みたいな話になってきましたが、次回から本格的な同棲生活が始まるのでしょうか。

……仕事も学校も強制的に休まされ、外部との連絡すら断たれた状態を“同棲”と呼べるのなら、ですけどね……。


【1月22日】

「イケメン×ツンデレ=最強」の法則!



さて、なんだかんだで続いているイケメンとの同棲生活ですが、引き続きレポートしていきます。


さて……前回のレポートを終えてすっかり安心していた僕でしたが、帰宅してみると、

何度目だよ……!


そもそもお前の方から住むって言いだしただろ……!


さすがの僕もこのヒモ野郎にはブチキレですよ。


今日という今日は!



絶対に!



許さん!



……ということで、貯金している者としてやってはいけないことをやってしまいましたが、仕方ありません。

何しろこのイケメンバンク、一度でもイケメンに逃げられるとそれまでのストーリーがリセットされるため、再び最初からやり直すのがとてもめんどくさいのです。

しかも500円玉を入れると必ずストーリーが進行するわけではなく、何度か入れないと話が進まないこともよくあるため、レビューを書くためにはこれはやむを得ない措置だったのです……決して給料日前でお金がなくなってきたとかそういうことではないのです……。


さて、再びタキCを選んでストーリーを進行させていきますよ。だいぶタキCの顔を出してなくて皆さんもそろそろ忘れてきたころだと思うので、まずはタキCのツラをおさらい。

←タキC

いやー……。

腹立つ顔
ですねー!


――まあそれはいいとして、前回は確か、いきなり主人公宅に押しかけてきたタキCが「今日からここに住む」宣言をぶちかまし、挙句の果てには主人公をイケメンパワーで監禁したところまででしたね。

思いもよらぬ方向へ話が進んでいきますが、いったい今後主人公はどうなるのでしょうか……このままいくと、どう考えてもイケメンバンクのコンセプトである「理想の恋愛」には程遠いバッドエンドが待ち受けているように思うのですが……。

タキCさんは、満足げにうなづくとパソコン画面に向かった。
改めて見ると、タキCさんってすごくカッコイイかも。

なぜ主人公がタキCのありえない監禁要求を呑んだのかと思ったら、やっぱり惚れてしまったようです

……わかっちゃいましたが、イケメンというだけでこのような犯罪行為が許されてしまうかと思うと実に腹立たしいですね! まあ主人公が自分で「それもいっか♪」とか納得してしまったので別に犯罪でも何でもないんですけど、なんかこう、モヤッとしますよね! ていうか仕事は行けよ!

「…どうした?」
「えっと、うーん…えへ? えっと、そのー」
「論理的でない会話は、時間のムダだ」
び、微妙に言い方が感じ悪い!

……なんか、だんだん主人公の喋り方が気持ち悪くなってきましたが、これも全部タキCのせいです。タキCが主人公を骨抜きにしてしまったからなのです。

そのくせ張本人は「論理的でない会話は、時間のムダだ」とか、相変わらずの上から目線。こんな社会人が社長やってて大丈夫なんでしょうか。

というか「会話に論理性を求める男はウザがられる」っていう意見をよく耳にするんですけど、どうやらそれはイケメンには当てはまらない法則のようです。

「あと、ワタシのことはタキCと呼べばいい」
「え?タキCさんじゃなくて?」
「そのながったらしい呼ばれ方は、好まない」
そのままタキCはパソコン画面に向き直る。
ちょっと変わったヒトだけと、嫌いにはなれないなぁ。

そしてここで、天然のたらしっぷりを発揮するタキC。

あれだけ上から目線で喋っておいて、「ワタシのことはタキCと(呼び捨てで)呼べばいい」とちょっとだけデレてみせるこのテクニック……。ツンデレ! ツンデレですよこいつ!

だいたい、「そのながったらしい呼ばれ方は、好まない」とか言ってますけど、「さん」をつけるかつけないかだけの違いに、長いも何もないですよ!


今回は短くてここまでなんですが、じゃあ最後に僕が昔本当に言われたことのある悲しいやりとりを紹介して終わりにしようと思います。

僕「今日楽しかったです。また遊びに行きましょう!」
女性「私も楽しかったですよ、○○(←本名)さん」
僕「あの、同い年だし呼び捨てでいいですよ。○○で」
女性「……そうですね」
僕「それで、次ですけど」
女性「考えときますね! じゃあまた! ○○さん!」


タキCよ、これが現実だ!


【2月2日】

だんだんと際立ってきたイケメンの異常性



はい、今日もイケメンとの同棲生活レポの続きです。


さて、いよいよ本格的にタキCとの同棲生活がスタートしたわけですが、その実態は「仕事にも学校にも行かせてもらえず、自宅からも出してもらえない」という夢も希望もない監禁生活でした。

……ええと、一般的な同棲生活というのは、朝起きて一緒にご飯を食べ、仲良く出勤し、帰宅してまた一緒にご飯を食べる……というような生活のことを指すのであって、決して二人して部屋にひきこもることではないと思うのですが、ここまでの流れでタキCがちょっと社会人としてヤバいレベルのサイコ野郎であることは皆さんもよくおわかりでしょうから、今さらこの程度の展開では驚くに値しませんよね。

ということで、続きを見ていきましょう。今回は一挙2話掲載です(つまり1,000円分です)。

タキCがあたしの部屋にきてから2日。
本当にタキCは外にでかけることもなくって一日中パソコンの前に座ってる
「ねえ、タキCって、いったい何をしてるヒト?」
「どうして、知りたがる」
「カイシャに出勤とかしなくていいの?」
「ワタシは、これがシゴトだ」
「もしかして、IT関係とかなの?」
「…そうだ」

異常なる同棲生活がスタートして、すでに2日間が過ぎ去ったところから物語は再開。……どちらかといえばその2日間を克明に描写してほしかったです。

それにしてもタキC、『外にでかけることもなく、一日中パソコンの前に座ってる』って、ここまでの流れを知らない人がこの文面だけ見たら、完全にひきこもりのニートだと思うのでは……。

まあ僕も休日になると似たような生活を送っているのであまり強くは言えないのですが、それにしたって平日からこれは酷い。しかも「出勤しないの?」と主人公に聞かれたときの答えが「これが仕事だ」ですよ。お前、どこの自宅警備員の言い訳だよ。

主人公も主人公です。客観的に考えて、「知り合ったばかりの男性が一人暮らしの自室に転がり込んできて一日中パソコンの前に座っている」という状況を親に見られたりでもしたら、間違いなく実家に連れ戻されて一か月ぐらいは毎日説教食らうレベルの話です。主人公はもっと真剣に現状を反省するべき。

あと前回、主人公がタキCの提案した監禁生活をあっさりと受け入れたときから思っていたことですが、いくらなんでも2日間もPCの前から動かないタキCの姿を見て「もしかしてIT関係?」とか、あまりにもポジティブに物事をとらえすぎだと思います。


「そうなんだータキCってすごいな! それでパソコンがあればシゴトできるんだね。出勤もなくていいなんて、すごい優雅!」
「べつに、こんなこと好きでしてるわけじゃない
「…え? そうなの!?」
「そうだ。本来なら、こんなことで、悩まされる…はずはなかっ……な、なんでもない
タキCは途中で話を切ってまたパソコンに向き合っちゃう。
なんだかわからないけど大変なのかな?
そっとしておいてあげよう……

なんかもう、意味不明なタキCのセリフもさることながら、よくわかっていないのに納得してしまう主人公の無邪気さがだんだん恐ろしくなってきました。あとタキCが途中でちょっと苦しそうにしているのは何かのフラグでしょうか。イケメンバンクで伏線を綺麗に回収されて感動してしまったらそれはなんかちょっと悔しいので今のうちから心の準備をしておこうと思います。

さ、さすがにおなかが減っちゃったよ!
「タキC。一緒にご飯、食べない?」
「……」
「タキC?」
「……」
うーん、ダメだ。
集中しちゃって、あたしの声は聞こえてないみたい。
「しかたないな。シゴトをしながらでも食べられるように、おにぎりを作ろうかな?」
「タキCー! おにぎりの具は何がいい?」
「…赤飯」
「お赤飯だね、わかった」
あたしは早速、おにぎり作りに取りかかる。
…ちょっと待った!
お赤飯は、おにぎりの具じゃないじゃなーい!?

…………


……主人公は、ノリツッコミをやってる場合ではないと思います。


【2月10日】

イケメンに学ぶモテの極意〜スクリーンセーバーで会話編〜



今日も楽しいイケメンとの同棲生活レポが始まりますよー。


なんか気づけばイケメンとの生活ももうかなり長く続いていますが……。 やればやるほど、本当にこれが世の女性たちの望む恋愛なのかという疑問は膨らむばかりです。

何しろ監禁された上に相手はヒモで、しかもなぜか超偉そうですからね……主人公が出るとこ出ればタキCを簡単に逮捕できるんじゃないでしょうか。

それでも顔が好みというだけですべてを許してしまう主人公……ええい、腹立たしい!

さて、相変わらず監禁生活は続いており、タキCは主人公の部屋に引きこもったままパソコンの前から動こうとしません

……この文だけ見ると完全に手遅れですが、イケメン補正が利いているのか、主人公はタキCにおにぎりを作ってあげるなど、すっかりとりこまれている様子。

そしてここからが今回分ですが――。


タキCに作ってあげたお赤飯のおにぎり、結局、「…ああ」のヒトことだけで手をつけられることはなかった。

「ふわ…あ」

目覚めてみるとタキCの姿はない。

あ…

おふとんで眠ってる。

「おにぎり、ちゃんと食べたかな?」

パソコンのところへと行ってみると、お皿の上はからっぽだ。

「よかった、食べたみたい♪」

でも、感想も何もない。


いやー、もうなんというか、ここまでダメ男だと逆に清々しいですね。なんか僕まで達観した気持ちになってきました。ある意味タキCは一貫性のある男と言えるのかもしれませんね。

……そうか、たとえダメな方にでもいいから、一貫している男がモテるのかな? まあ僕が女性だったらタキCとか死んでも付き合いたくないタイプですけど。

――と思っていたら、


がっくりと肩を落としてるとタキCのパソコン画面が目に入った。

スクリーンセーバーとして動いているモジが目に飛び込んでくる。

―ありがとう―

「…んもう!」

また、おせきはんを作ってあーげよ♪

パソコン画面で動くお礼のコトバを見ながら、そんなキモチになってしまった…♪


くっ……やっぱりムカつく!

なんだその、“ケーキの中から指輪がポロリ”みたいな無駄な演出は!

主人公も主人公ですよ。「あーげよ♪」とかちょっとほだされてるんじゃないよ!

……しかしまあ冷静に考えてみると、これは女性の恋愛心理に詳しいカウンセラーが監修しているストーリーなのですから、どう考えても間違っているのは僕の方……。なんか納得いかないけど、要するにスクリーンセーバーで会話すればモテるってことでOK?

んじゃ、たとえばこういうのでもいいのかな。

女性の同僚が残業中。
「もう遅いし、そろそろ帰ろうかな……」
そう思いながら隣の同僚のモニタを見ると、スクリーンセーバーに文字が……。

――キミの家の前で待ってる――


……怖いよ!

どう考えてもダメだろこれは!

ちょっと僕の例がダメすぎましたけど、とにかくまあ女性というのは本当に難しい生き物ですよね。なんかもうイケメンバンクが間違っているのか僕が間違っているのかわからなくなってきましたよ……。


というわけで、今回はもう一回分、続きを見ていきましょう。

今日もタキCはパソコン画面とにらめっこ。
「ねえ、何か手伝えることってある?」
「ん?」
「だって、こうしててもヒマなだけだもの」
「そうか。だったら、そこに設計図があるから、その通りにプログラムを組んでくれ」
「設計図?」
あたしのパソコンと、紙の束を渡される。
「タキC、あたし、ナニをしたらいいの?」
「だから、プログラムを組んでくれと言ってるだろう。キミは論理的な会話ができないのか?」
…ムッ!


なんか、タキCって普通に嫌なやつだと思うんですけど、これでいいのでしょうか……?

パソコンに詳しくないとわかっている女性に無茶な要求をして、それができないとなると「論理的な会話ができないのか?」超上から目線で説教。ドSにもほどがある。

……僕とは一生分かり合えない人種だなと思いました。

「あたし、パソコンのこと詳しくないんだよ。それなのに、そんなことを言われても、意味がわからないよ」
「あ、ああ…そうだったな」
「忘れてたでしょー!」
「…すまない」
「そういえば、パソコンを教えるって話をしていたな」
「うん、してほしいことを教えてくれたら、タキCのお手伝いもできるようになるよ」
「それじゃあ、キミにもわかるように説明しよう」
珍しく、タキCの口調が親しげな感じ?
「では、まずこのアイコンをクリックして…」

…………


……何度も言ってることですが、そろそろマジで主人公は一度ぐらいキレた方がいいと思います。にしても、これだけ腹の立つ言動をとられても辛抱強くタキCに付き合い続けるって、実は主人公はすごい人なんじゃないかと思い始めてきました。

あとタキCの言葉が全部本音なのだとしたら、ちょっと天然すぎです。というかそれだけ記憶力が悪くて、よくまあIT系企業の社長が務まるものだなあと逆に感心してしまいます。


それにしてもイケメンバンク、ここからどんな風に展開するのか予想がつきませんが、どう転んでもろくでもない結末しか待っていないような気がするのは僕だけでしょうか……。


【3月22日】

中二病が発覚したイケメンとの、楽しい同棲ライフを再開するよ


いやー、気づけばだいぶお久しぶりになってしまいましたが、イケメンバンクレビューの続きをやっていこうと思います。

さて……。

簡単なこれまでのあらすじとしては、カフェで出会ったイケメン社長タキCが、突然主人公の部屋に押しかけ、「今日から一緒に住む」と言い出し、その上「キミはこの部屋から一歩も外に出るな」とまさかの監禁宣言をかまし、しかも主人公は主人公で、「それもいいかも♪」みたいなノリで監禁を快諾。……狂った同棲生活がスタートしたのでした。

あらすじだけ見てもすでにちょっと何かが激しく間違っている気がするのですが、イケメンバンクは以前にも書いた通り有名な恋愛カウンセラーが監修していますので、激しく間違っているのはきっと僕の方なのでしょう。……たぶん。

ではそろそろタキCとの同棲生活の続きを見ていきましょう。

「なるほどねー キミは、意外にリカイが早いな」
「よっぽど、おバカだと思ってたんでしょう!」
「…とにかく、キホンを覚えてくれて助かった」
「まだ、キホンのことくらいしかできないけど、これからタキCの手伝いができるようにがんばるから」
「そうしてもらえると、ワタシも助かる。今まで、タニンと一緒に何かをするなんてことはなかったが…案外、楽しいものだな」

やっと本来の目的である“タキCにパソコンを教えてもらう”ことにたどり着いた主人公ですが、タキCの上から目線がものすごくムカつきます。そしてそれ以上に「これからタキCの手伝いができるようにがんばる」とか、すっかり飼いならされてしまった主人公に腹が立ちます。お前も、プレイヤーの分身ならもっとシャキッとせい!

あとどうでもいいのですが、タキCの最後のセリフが中二病くさくて、なんかニヤニヤしてしまいますね。というか社長のくせにそんな態度でいいのか。社員逃げるぞ。

「楽しくないよりは、楽しい方が絶対にいいよね。あたしも、タキCが楽しいと嬉しいよ」
「なるほど。キミには、いろいろと教えられるものが、多いのかもしれないな」
タキCはうなずきながらまた本物の笑顔をつくってくれた。

……その笑顔が本当に本物かどうか、なぜ主人公にわかるのでしょうか。これまでの経緯を考えるとどう考えても偽りの笑顔に違いないと思うのですが。

どことなくハッピーエンドの空気が漂ってきたことに僕はものすごく不満なのですが、まさかこのまま終わってしまうのでしょうか……。

心配になってきたのでもう一話分進めてみましょう。

タキCがやってきてから数日。

「タキC、ちょっとだけ買出しに行きたいな」
「外に出るのはダメだ」
「お買いものをしなきゃ、食料もないんだよ。スーパーは近くだから、すぐに帰ってくるよ」
「…身内ですら信用できないのに、キミを信用しろと?」

急 展 開 !

これですよ、タキCはやっぱりこうじゃないと! そんな簡単に主人公と心を通わせるなんてタキCらしくないと思ってたんですよ。やっとデレたと思ったら再びツン! ツンデレツン! これがタキCですよ! さあ甘ったれた主人公に鉄槌を!

「…え? 身内が信用できないって、どういうこと?」

「…はっ!」

しまったという表情でタキCは口元を押さえた。

「なんでもない。食糧がないのなら、ワタシもキミと一緒に出かけよ う」

いいね、いいねー!

「…はっ!」とか、このいかにも中二病なタキCのリアクション

「触れてくれるな」みたいな雰囲気出しといて、本音は語りたくてしょうがない、みたいなこの感じ!

というかタキC、主人公が買出しに出かけたらそのまま帰ってこないんじゃないか、とか思ってるのでしょうか。ここ、主人公の部屋なのに。どんだけ病的な心配症だよ!

……いやまあ確かに、僕なら自分の部屋だろうが逃げ出して警察に駆け込みますけど、イケメンにイカれてしまってる主人公に限ってはまったく逃亡の心配はないので、タキCはそんなに心配することないと思います。

ということで、徐々にタキCの過去が明らかになってきたイケメンバンク、次回へと続きます。


【3月29日】

単なるヒモだと思っていたイケメンが本気出してきた件


せっかくイケメンバンクもらったからレビューするか、という安易な気持ちでスタートしたイケメンとの生活も早数ヵ月。

今では立派に我が家のインテリアの一部と化しているわけですが、そろそろいくら貯めたのかも忘れてきましたので、もう終わりが見えてもいい頃かなと思っています。

ということで今回は一挙3話分見ていくことにしましょう。

ええと、前回は主人公が食料の買出しに行こうとしたところ、タキCに「信用できない」と言われ、結局一緒に買い物に出かけたところまででしたね。タキC、何か心に傷でも持っているのでしょうか……。いやもしかすると「心に傷」→「私が癒してあげなきゃ!」というイケメンの悪知恵なのかもしれませんけど。ちなみに非イケメンが「心に傷がある」素振りを見せるのは単に面倒くさい男扱いされることになるのでお勧めできません。

「お野菜に、お米に、飲み物に、お菓子♪ いっぱい買っちゃったなー」

久しぶりの外出だったから、つい買いすぎちゃったかもしれないけど …いいか♪

「ニモツをこっちに」
「え?」

ひょい、とタキCがあたしの買ったニモツを受け取る。

「オンナのコにこんな重いニモツをもたせるわけにはいかないな」

いいのかな……? あたしとは違って、タキCは軽々とニモツを持っ てる。

「タキCって、意外と優しいんだね」
「どうやら、優しくないと思われていたようだな」
「あっ!」
「…ぶっ…、そのカオ」
「笑うことないでしょ!」

文句を言ってみるが、タキCは楽しそうに笑ったまま。

…んもうー!

タキCが本気を出してきました。

これまでの言動からは想像もつかない気配りをいきなり見せ始めたタキC。その効果は……最後の主人公のセリフ「んもうー!」を見れば一目瞭然ですよね。この主人公、完全にタキCにイカれちまいやがった……!

しかしよく考えてみればタキCがやったことは主人公の荷物を持っただけです。そんなの普通に考えればごく当たり前の行為なのですが、なぜかこれをタキCがやると「意外と優しいんだね」となる事実! これは要するに、「映画版ジャイアン現象」ですね!

※映画版ジャイアン現象とは・・・普段嫌なやつがたまに優しい一面を見せると、そのギャップで好感度が急上昇する現象のこと

そして極めつきは「…ぶっ…、そのカオ」という、普段はめったに見せない無邪気な笑顔! こういう普段とのギャップをちょこちょこ挟むことが重要なわけですね! なるほど勉強になりますタキCさん!

イケメンに学ぶモテ講座1:
普段とのギャップをうまく使って優しさを演出


それにしても、重いニモツを持っているのに、タキCは平気そう。

「タキCって、インドアの生活をしてるのに、力持ちだね」
「カラテをしていたからかな」
「それってやっぱり、自分を護るため?」
「いいや。愛するヒトができたときに護れるようにだ」

大人のオトコのヒト……なんだな。

「そこ、道が悪いから気をつけた方がいい」
「あっ…うん」
「ああ、ほら、危ないと言ってるだろう!」

タキCが、あたしの腕を引いて、歩く場所を替わってくれる。

ううー。ちょっと、ドキドキしちゃったかもしれない!

ハイ落ちた! 今主人公落ちました! 超簡単に陥落しました! イケメンパワー強えー!

なんかもう、タキCの「ニヤリ」という不敵な笑みが目に浮かぶようです。

……だいたいですね、皆さん言えますか?

「愛するヒトができたときに護れるようにだ」

とか、そういうセリフ! こういうのをさらっと言えることがモテの秘訣なわけです。

僕は無理! もうこんなセリフ、頭で考えただけで照れくさくて不可能! そんでたぶん無理して言おうとして、噛むね!

「愛するヒトができたときにミャモれるようにだ」

とか大事なところで噛んで台無しにしてしまうと思う!

というかその前にカラテとかやったことないけど!


イケメンに学ぶモテ講座2:
クサいセリフをここぞという時に噛まずにキメる。あとカラテ。


お買いものの帰り道。商店街を歩いていると突然、タキCが立ち止ま った。

「あ…」
「どうしたの?」

本屋さんの前?

「もう発売してたのか…」

タキCのことだから、経済学とか難しい本かな?

「どんな本?」

興味が湧いて、タキCの視線の先を見る。

「…え?」

少年マンガ?

「タキC、マンガなんて読むんだ」
「あっ…キミもいたんだなっ」

珍しくタキCが慌てた様子を見せる。

「これは別に気にするほどのものじゃない。毎回買っているわけでも ないし。すぐに読みたいわけじゃないから」

…読みたいんだろうなぁー。

「1冊くらいなら買っても構わないよ」
「…いいのか?」
「いいよ♪」
「じゃあ、このタナに出てるシンカンを全部…」
「1冊だけだってば!」

タキCは、ちょっと残念そうだったけど、一番欲しいものを選んで買 っていった。

…タキCの足取りが少しだけ早くなっていたのは、気がつかなかった フリをしてあげよう♪

……ハイ、なんかもう単なるノロケが始まってしまってだんだん読むのがしんどくなってきたんですけど、ここでもイケメンのテクが炸裂していますので見ていきましょう。

まずは、大人っぽいイケメンが実は少年マンガを読む、という意外性のテクニック。先ほども解説した「ギャップの魔力」ですね! さらに少年マンガという小道具がまたちょうどいい感じに「少年の心を忘れない大人」を演出しているところも高ポイントです。

これが主人公の予想通り経済学の本だと意外性がないので印象に残りませんし、かといってマニアックすぎると今度はドン引きされて逆効果になってしまいます。確かに恋人の部屋に入って本棚に「宇宙からの医者」とかあったらリアクションに困りますもんね。よし、隠そう。


イケメンに学ぶモテ講座3:「少年の心を忘れない大人」を演出する


……ということで今回はタキCがこれまでになく本気を出してきた回となりましたが、いかがだったでしょうか。個人的には漫画ぐらい自分で買えや、と思うのですが……タキC、本当に仕事してるの? 主人公がパソコンに詳しくないのをいいことに、毎日ニコニコ動画ばっかり見てるんじゃないの?

さすが500円くれなかっただけですぐ家出する男はヒモとしても高レベルだわ……と思ったのですが、今回はタキCさんのモテテクを学ばせてもらったのでこれ以上は言いません! また次回!


【5月27日】

イケメンとの同棲生活が、そろそろ本格的に犯罪の香りを帯びてきた


いやー、すみません。長らくお待たせしておりました。イケメンバンク、タキCとの同棲生活レポを再開します。たくさんのご要望メールをいただいておりまして、なんというか、みんなタキCが大好きなんだな、と。

さて、ずいぶん間が空いてしまったので前回までのお話を忘れてしまった方がほとんどかと思うのですが、さすがにいい加減長くなってきたのでこれまでの流れをまとめました。今後おさらいにはこちらのページをお使いください。

男だけど、イケメンと同棲することになった【まとめ】

ではさっそく続きを見ていきましょう。今回は2回分です。

朝をしらせるようにトリのさえずりがきこえる。

…かさかさ…かさっ!

…ん? なんだかへんなオトがするよ?

「タキC!?」

そこには、自分のニモツをちらかしているタキCの姿があった

……これが荷物を散らかしているのではなく、荷物をまとめているだったなら、ストーリーの中でもタキCが家出するフラグなのかなと思うのですが、どうやらそうではなさそうです。

しかしこの「…かさかさ…かさっ!」だけ見るとタキCが虫みたいですね。……まあ、ある意味寄生虫みたいなものと言えなくもないですけど。


「ナニしてるのよー!?」
「おこしたか、すまないな」
「そうじゃなくて、なに、このニモツ!?」
「今晩でかけないといけない用事があったのを失念していたんだ。だが、着るシャツがなくてさがしていた」
「シャツっていうけど…あれはダメなの?」

なぜか、ゴミ袋にほうりこまれたシャツの山。

「あれは、クリーニングに出さないと着れたものじゃない。しかたない、今から買いに行ってくる」

主人公が出かけようとすると目を皿のようにして制止してくるくせに、自らは堂々と出かけるタキC。その傍若無人っぷりがいつの間にか当たり前のように受け入れられていることに驚きを禁じ得ません。そうか、これがDVの予兆ってやつか……。


「ちょ、ちょっと待って! わざわざ買いに行かなくってもセンタクすればすむことだよね!?」
「…そのギジュツをワタシに求めるな」
「ようは、できないのね?」
「ニンゲン誰にでもあるニガテ分野だと言っておこう」
「ややこしいな。…はっきりいって!」
「…できない…んだ…!」
「あたしがおセンタクするよ。むしろ、今まで気がつかなくてゴメンね」
「いや…。悪いのはワタシだろう」
「今日はいいお天気だし、早く乾くよ。パソコン関係は、タキCにかなわないけど家事なら任せてね♪」

あたしはさっそく、センタクキをフル稼働させた。

タキC……洗濯もできないのか……。

これはつまりあれですかね、完璧に見えるイケメンがちょっとだけ見せる抜けた部分に、女性はついうっかり母性本能をくすぐられるってやつですかね。

まあ家事については僕も人のこと言えたもんじゃないので、十分タキCとタメ張れるんじゃないかと思うんですけど、やっかいなことに母性本能ってやつはイケメンにしか発動しないイベントなんですよね……!


たくさんのシャツを、お日様の下で乾かす。
あとはアイロンをかけてパリッとさせるだけ!

「これなら、出かけるまでに間に合うな」
「ネクタイも洗えるものは手洗いしておいたからね」
「ネクタイまで洗えるのか」
「洗えないものもあるけど洗えるものはあるんだよ」
「なるほどな…」

……何だこの会話

まるで小学生がお母さんに家事を教えてもらっているかのごときレベルの低さですが……ここまでひどくても、女性的にはさらにギャップが強まって「タキC最高!」ってなるものなのでしょうか。主人公は僕の分身のはずなのに、僕とはやはり根本的に何かが違うみたいです。


どうやらタキCは、今までずっとセンタクものをクリーニングに出してたみたい。

「礼をしないといけないな」
「それほどのことじゃないよ」
「…いろいろなことが片付いたら、このお礼にリョコウにでもつれていこう」
「え……リョコウ? あたしとタキCで?」
「ああ、そうだ。考えておいてくれ」

前にくらべてヒトあたりがよくなってきたタキC。

でもそれに比例して、あたしがみょうにドキドキしちゃうことが多くなった気がする。

なんだか、変な感じになっちゃったよぉ!

「変な感じになっちゃったよぉ!」じゃないよ!

いいか、冷静に考えるんだ……おかしな点はたくさんあるぞ。


1.「…いろいろなことが片付いたら、このお礼にリョコウにでもつれていこう」とあるが、「いろいろなこと」が何なのかもまったくわからなくて不気味だし、そもそもなぜタキCが主人公の家に住みついているのかもよく考えてみれば謎のまま

2.「前にくらべてヒトあたりがよくなってきたタキC。」とあるが、別にそうでもない。たんに主人公の感覚がマヒしてきている可能性大。

3.「でもそれに比例して、あたしがみょうにドキドキしちゃうことが多くなった気がする。」とあるが、このドキドキはどちらかといえばストックホルム症候群に近いそれではないかと思われる。

※ストックホルム症候群とは、誘拐・監禁などの状況で被害者が犯人に対しなぜか同情や好意を抱いてしまう現象のこと


……ということで、メーデー! メーデー!

本格的に重大な犯罪の香りがしてきました!

次回は、いよいよタキCが主人公の家を乗っ取って完全犯罪成立か?


……続きます。


【6月3日】

イケメンと同じセリフをネットでつぶやいてみたら、それは地雷だった


たまに佳境に入ったかのような気配を放ちつつも、一向に終わりを迎えないイケメンバンク、タキCとの同棲生活、さすがにそろそろタキCの過去とかそこらへんに触れてほしいところです。

ということで今回は前回の続きから。


センタクものが乾くのを待つ間、
すこし遅くなっちゃったお昼ゴハンの時間。

「タキCのスキなお赤飯を炊くね」
「覚えてたのか?」
「覚えてるよ♪」
「だって、好きなものを作ってもらったら、うれしいでしょ。喜んでもらえるなら、あたしも作っていて楽しいもん」
「ありがとう、昼ゴハンが楽しみだ」
「う、うんっ」

なんだか、照れちゃってまともにタキCの顔が見れないよ。

「じゃあ、すぐに作るから待っててね!」

あたしは慌ててキッチンへと逃げこんだ。

もう完全にノロケです。

……何が「照れちゃってまともにタキCの顔が見れないよ」だ! よく考えるんだ、タキCが本当はどういうやつなのかを。パソコンを教えるとかいう詐欺くさい理由をつけて見ず知らずの主人公の自宅へ不法侵入し、そのまま不法占拠、おまけに半強制的に主人公を監禁し、自分はビタ一文生活費を払うことなく、あまつさえ漫画を買う小銭すらたかる始末! 罪状いくつあるんだよ!

さらにはこいつ、たまに500円入れると調子に乗って、「なあ、新しいパソコンが欲しいよ」とか言い出すんですよ!? そのまま3分放置するとキレるので仕方なく500円入れてやると、「ありがとう、おかげで新しいパソコンが買えたよ」とかぬかしやがる。500円でパソコンが買えますか!? EeePCだってその100倍のお金がかかるわ!


――すみません、あまりの事態にちょっと取り乱してしまいましたが、なんとこの回はこのノロケだけで終わりです。

あまりにも進展がなさすぎですし、なんかちょっと勝手に貯金箱の中でいちゃついているのを見せられるのが腹立たしいので、もう一話見ていきましょう。一話進めるのにだいたい1500円ぐらいかかるのが何ともアレな感じですけども。


炊きたてのお赤飯をタキCは嬉しそうにほおばった。

「おいしいな」

あ、はじめてゴハンの感想を言ってくれた。

「じつは、お赤飯は得意なんだよ。お母さんがよく作ってくれてたから覚えてるの」

「家庭の味…か…」
「そうだね♪」
「この赤飯には、お前の心がこもってるんだな。相手のことを考えてるお前の心が…。いままで、そんなことをかんがえて、カイシャを経営してきたことはなかった…。チチから引き継いだカイシャを、数字だけしか見ていなかった。カイシャも、リョウリも同じだ。キモチのこもっていないものは誰の心もゆさぶらない…だから、なのか…?

ヒトリごとをもらすタキC。

なにか、悩んでることがあるみたいだけど…

お赤飯をまえに、考えこんでしまった、タキCを、あたしはそっと見守るしかなかった。

タキC……なんで急に熱く語り出したの……?

個人的に、“相手を無視して自分の話を熱く語る男は100%女性に嫌われる”という持論を有する僕ですが、これまでクール、というかもはやネクラの域に達していると思われたタキCが突然人が変わったようにぶつぶつ言いだしたのにはびっくりです。いや、あくまで独り言だから、ネクラという性格自体は何も変わっていないのか。

それにしてもこいつのつぶやきの内容が酷い。

ここだけもう一度引用すると、

「この赤飯には、お前の心がこもってるんだな。相手のことを考えてるお前の心が…。いままで、そんなことをかんがえて、カイシャを経営してきたことはなかった…。チチから引き継いだカイシャを、数字だけしか見ていなかった。カイシャも、リョウリも同じだ。キモチのこもっていないものは誰の心もゆさぶらない…だから、なのか…?

まず会社を経営するにあたって相手のことを考えたことがない、というのはいくらボンクラ2代目としてもアウトですし、それに気づいたならそろそろお前会社に戻れよ、と思いますし、むしろ今までそれでよく人生渡ってこられたな、とも思います。

ちなみにこの発言を僕がするとどうなるのかちょっと興味があったので、140文字制限で自分の気持ちをリアルタイムにつぶやけるウェブツール「Twitter」(よかったらフォローしてね!)を使って、この記事を書く前にまったく同じ文章を投稿してみたんですけど、数時間放置していたにも関わらず誰からもリアクションはありませんでした

たぶん、「何このめんどくさいやつ……」と思われたに違いありません。なんかほんと、ごめんなさい……。唯一反応してくれたSPK君、こんなネタですまん!


ということで、これまでにないほどの長文で急にキャラを変えてきたタキC、さすがにそろそろ佳境か!? と淡い期待を抱きつつ、次回へ続きます。


【6月23日】

骨肉の争いで急にドロドロしてきたイケメンとの同棲生活



さて、なんか「もう終わるもう終わる」と言いながらさっぱり終わらないイケメンとの同棲生活ですが、

そろそろ主人公とタキCのノロケを見るのも苦痛になってきたな……と思っていたところで、どうやら急展開を迎えたようです。

←そろそろ皆さんタキCの顔を忘れた頃じゃないかと思うので参考までに。

洗ったシャツを着て、タキCが出かけていってから、数時間。あたしは、トモダチからもらった犬のユキチを留守番相手に、タキCの帰りを待つ。

――ダン、ダン…ダンッ!

あれ…タキCの足音?

なんだかいらいらした足音が表から聞こえる。

ピンポーン♪

「タキC?」

「ああ、ワタシだ」

――カチャ!

ドアを開けるとそこには眉間にしわをよせたタキCが立っていた。

「おかえり、タキC」

「…ただいま」

機嫌の悪そうな様子で、タキCが部屋に入ってくる。

どうしよう。そっとしておいた方がいいのかな?

「タキC、どうかしたの?」

「…なんでも…ない。…べつに、キミが心配することじゃない」

最後の「…なんでも…ない」でなぜかちょっとキバヤシを思い出してニヤニヤしてしまったのですが、それはともかく何だか面白そうな展開になってきましたよ! これまでさんざんタキCの傍若無人な振る舞いにいい加減腹が立っていた僕としてはそろそろやつにきついお灸を据えてやらなければと思っていたところですのでこの鬱展開は望むところ! さあ、何があったんだ? ん? 言ってみな?


「そんな様子のタキCを見てるのに、心配するなっていう方がムリだよ!」

そしてタキCは重い口を開いて、自分のことを話してくれた。

タキCは、あたしでも知ってるくらい有名なIT企業のシャチョウだった。

それは亡くなったお父さんから継いだもので業績もよく、何も問題なく、経営をしていた。

それなのに、社員の引き抜きが始まり、株の買い占めなんかもされちゃったらしい。

その相手はタキCのおニイさん。

要約:ダメな二代目が女性の家に入り浸って会社のことを放置した結果、社員が愛想を尽かし始めた。

……という解釈で合ってますよね?

パソコンに疎い主人公が知っているレベルのIT会社というと、たとえばマイクロソフトとかYahoo! Japanとかでしょうか。あるいは楽天とかmixiとか。……いずれにせよタキCが社長という時点で会社の先行きは見えたような気がしますけど。

沈む運命にある泥舟から逃げ出すのは当然のことなので、引き抜きに応じた社員はまったくもって正しい判断をしているとしか言いようがないのですが、タキCにはそれが理解できない様子。

「アニは、自分がカイシャを譲られなかったことを恨んでいるんだろう」

「そうなんだ…」

「業績も伸びているんだ、カイシャに不満があるはずもない。それなのに…どうして社員たちはアニのカイシャに引き抜かれるんだ! あげくに、恋人までもアニに奪われてしまった。いったい、ワタシのどこが悪いんだ! どうしてなんだっ! そこまで、ワタシはダメなやつなのかっ!

……ええと、いちいちツッコむのも面倒なので、太字にしたところについては各自自由にツッコんでいただければと思うのですが、それにしても話が進めば進むほどタキCのダメっぷりが浮き彫りになる一方ですね。

今のところこいつの長所が「金持ちである」というその一点しかないわけですが、それってつまり有名な恋愛カウンセラーがこの物語を「女性の理想の恋愛」に認定していることから考えて、「恋愛=金」と結論づけられるということでしょうか。そんな厳しい現実を突きつけられるために僕はこの数ヶ月間イケメンと生活してきたというのでしょうか……。


「タキC!」

あたしは、とっさにタキCの背中に抱きついた。

「タキC、そんなふうに焦っちゃダメだよっ! 大丈夫、タキCは少しヒトづきあいがヘタなだけなんだから。そのままのタキCでも、大丈夫だからね」

あたしはタキCの大きな背中にしがみつくようにして、強く強く抱きしめた。

最初は真人間だった主人公ですが、タキCと生活するようになってから確実に人としてのランクが下がってきているようです。不法侵入された上、監禁状態にされたことをもう忘れたのでしょうか。

もしあれがタキCにとっての“恋愛のかけひき”なのだとしたら、それって“少し人付き合いがヘタなだけ”というレベルの問題ではないと思うのですけど。どう考えても“そのままのタキC”では兄貴に会社を乗っ取られて終わりです。

……ただ、むしろその方がタキCにとっても会社の従業員にとってもハッピーエンドであるという可能性は否定できませんが。


ということで次回はタキCがどんな醜態をさらしてくれるのか今から楽しみですね!


そうそう、読者の方からこんなメールをいただいていたのでご紹介。

イケメンバンクにはアラーム機能が付いていますけど、使ってないんですか?

えっ……?


アラーム機能……?



次回へ続く。


【6月30日】

男だけど、イケメンの甘い声で朝を迎えてみた。



はい、ということでイケメンバンク、タキCとの甘い生活はまだまだ続いているわけですが、前回読者の方から「アラーム機能使ってないんですか?」というメールをいただきまして。

もう何ヶ月もイケメンバンクを使っていたのに、アラーム機能が搭載されていたという事実にこの時点で初めて気づいて愕然としてしまったわけですが、そういうことならさっそく使ってみようではありませんか。

あと、たぶんそろそろタキCの声ってどんな感じなのよ? って気になっている人も多いと思うので、今回初公開となるタキCの肉声にもぜひ注目していただければと思います。

……ということで、今回はただそれだけの動画なので、時間も1分30秒ぐらいとかなり短いです。

ニコニコ動画とYouTubeにアップしましたので、お好きな方でご覧ください。ニコ動のアカウントをお持ちの方はぜひタキCの肉声を聞いた感動をコメントで残していっていただけるとうれしいです。



今回は以上です!

週の半ばから疲れるものを見せてすみません!

次回はイケメンとの生活、新展開します。


【2009年8月8日】

イケメンとの同棲生活が、思わぬ形でラスボス戦へと突入した!



はい、どーも!

かなりご無沙汰しておりましたイケメンバンクレビュー、人格破綻イケメンことタキCとの同棲生活は、まだまだ続いております。

前回の「タキCの声で朝起こされる動画」では、「タキCの微笑みうぜえ!」「こんなんじゃ起きれねえよw」といったたくさんのコメントをいただきました。ありがとうございます。僕もまったく同じ感想です。

↑これね


今回からはまた通常通りタキCとの日常を見ていこうと思うのですが、最近「佳境に入った」みたいなことを何度も書きつつ、一向に終わる気配がないのが気になったので、ちょっと調べてみました。

……すると、今回の更新で合計77枚の500円玉を貯金していることが判明しましたので、つまりゴールとなる5万円(100枚分)が貯まるまでにはあと23枚の500円玉が必要であり、一話あたりだいたい500円玉3枚を消費することを考えると、残り4話ぐらいでタキCとの同棲生活も終了するのかな……という感じです。

いい加減この連載にも飽きたわ……という方も多いかと思うのですが、もうちょっとなので良かったらお付き合いくださいませ。


―― さて、だいぶ間が空いてしまいましたので、これまでのあらすじはまとめページで思い出していただくとして、今回はタキCが経営している会社を実の兄に乗っ取られそうになっているという告白をしたところから続きを見ていこうと思います。


背中を抱きしめていると、タキCがぽつりと漏らした。

「いや…本当は、どうして見捨てられていったのか、もうわかっているんだ」

「え?」

タキCあたしの手にそっと触れる。
今度はタキCから、あたしを抱きしめてきた

「タキC?」

「それがわかったのは、お前のおかげだ」

「あたし? あたしは何もしてないよ?」

「ワタシが一方的に押しかけても、お前は追い払うどころか、ワタシを思いやってさえくれた

「あたしじゃなくても、誰でもそれくらいのことは、してくれるんじゃないの?」

「いいや。お前がとても優しいオンナだからだ。ワタシはヒトを思いやる心を持ってなかった。お前との生活で、それに気づかされた。受け継いだカイシャを、ただ数字でしか見ていなかった。カイシャを支えてくれた社員や顧客をないがしろにしたことが、今回の原因だ」

「タキC…」

「ワタシがチチから受け継いだのはカイシャというハコではなく、社員や顧客という中身だったんだ。みながワタシを見限ってアニに流れたわけがようやくわかったよ」


今さら何を言う! とツッコミたくてしょうがない台詞のオンパレードですが、それでもずいぶん成長したなタキC……と思うぐらいに初期のコイツは酷かったので、なんかちょっと感慨深いものがあります。いや、それでもまだまだ人としてはやっとスタートラインに立ったレベルなんですけどね……。

世界名作劇場の悪役ばりの改心っぷりを見せたところで、タキCはようやく自分を奮い立たせ、兄貴と戦う決意を固めます。

「…だ、大丈夫だよ、タキC!」

悲しそうなタキCをあたしは必死になって励ます。

「悪いところがわかったならこれから直せばいいの。それから挽回して、おニイさんのもとにいっちゃったヒトたちを引き戻すように努力しよう!」

「ありがとう…これもキミがパソコンを間違えて持っていってくれたおかげだな。最初はアニが仕向けたスパイかと心配したがさすがに、あんなにうまい赤飯を炊いてくれるスパイはいないだろうな。パソコンのカバンを取り間違えるなんて物語の中だけのハナシかと思っていたがな」

「そのことは、もう忘れてよー!」

「ああ、わかった。ありがとう」

タキCの手があたしの髪をくしゃっとしながら、アタマを撫でていった。

はい、もうこの部分は単なるノロケなのでさっさと飛ばして次に行きたいところなのですが、いちおう誰も覚えていないと思われる「スパイ」の伏線を拾っているのは注目したいところ。とはいえ、ぜんぜんたいした伏線ではなかったので拍子抜けですけど。

なお、最後の「髪をくしゃっ」というのは、女性がされると嬉しいスキンシップ第1位(僕調べ)である鉄板の愛情表現なわけですが、当然誰がやってもいいわけではないので注意が必要です。


ヒトとのつながりの大事さを知ったタキCは、それからよく出かけるようになった。社員との交流を大事にし始めたみたい。

「じゃあ、出かけてくる」

「うん、行ってらっしゃい!」

「わんっ!」

「ユキチもタキCに、がんばれ! だって!」

「ああ、がんばるよ」

タキCは一生懸命がんばったけど、やっぱりおニイさんの方へと流れるヒトはまだ多いみたい。

「…ふう…」

「タキC、疲れてるの?」

「もうすぐケッカが出てしまうからな」

「どういう…こと?」

こんな頑張るタキCはタキCじゃない! と言いたいところですが、逆に考えれば今まで知り合ったばかりの女性の部屋に転がり込み、出社もせずにすべての業務をPCで済ませていたことが社長としてありえないわけで、決して現在のタキCが立派なわけではありません。そこを勘違いしてはいけないのです。

そして気になるのはタキCの「結果」という言葉ですが……。


「五日後に、株主総会があるんだ。ワタシのカイシャの株は、もうかなりの割合をアニに所有されてしまっている。アニが大株主となってしまえばワタシを退陣させられる

「ええっ!」

「ワタシの味方をしてくれる株主もいるが…」

「タキC…」

「心配しなくても、大丈夫だ。最後まであがいてみせる」

「大丈夫だよ、タキCはこんなにがんばってるもの! みんながタキCを助けてくれるって信じるから!」

「ああ、ワタシもそう願うことにする」

生まれ変わったタキCに、みんな、力を貸してあげて…。

あたしは心の底から、そう祈った。

何だかRPGのラスボス戦みたいな空気が漂ってきましたが、どうやら話の流れ的にもこの株主総会が最後のエピソードとなりそうな予感がします。

そしてもう主人公とタキCの二人はこの時点で完全に出来上がってしまっているので、二人の仲については今後崩れるようなことはなさそうですね。とてもつまんないです。

もっとこう、株主総会で退陣させられたタキCを見限った主人公がタキCの兄貴に乗り換えるとかしたら、これまでの歯がゆい展開をすべて吹き飛ばす神シナリオになるんじゃないかと思うのですけど。


そんなこんなで何度も同じこと書いてますけど、今度こそ本当の本当に佳境です!


【2009年9月10日】

イケメンバンクの公式サイトにあるケータイ小説がヤバイ



久しぶりだなお前ら!

……ということで、また間が空いてしまいましたがイケメンバンクレビューを心待ちにしている方から多数のメールをいただいており、タキCの人気に若干嫉妬している管理人ですが、今回はイケメンバンク公式サイトを久しぶりにのぞいてみたところ大変なことになっていたので、そちらをご紹介できればと思います。

→公式サイト

さて、公式サイトにはイケメンバンクに関する様々なコンテンツがあり、なぜか海外のショッピング番組風に仕立てられたPVもかなりヤバイのですが、今回注目したいのはイケメンバンクをモチーフにしたケータイ小説

タキCとの生活からも薄々感じてはいましたが、このイケメンバンクではイケメンであることがどうやら絶対正義のようで、このケータイ小説の内容もかなり天元突破してしまっています

たとえばオープニングではこんな感じ。

私は東京の普通のOL。
最近彼氏と別れたのが少しさみしいけど、それ以外は、それなりに平凡ながら楽しく生活していたんだけど……。

(中略)

『イケメンバンク』とは、美男子の夢を応援するスポンサーのことを意味する流行語で、若い男子達は「俺に“イケメンバンク”ができた!」「あいつ“イケメンバンク”にギター買ってもらったって」などと話をしている。最近の美男子は、女性に出資もらえる時代になったことをむしろ喜んでいるのだ。


……これ、仮に実生活で同じセリフを吐いたら周囲の女性から総スカン食らうレベルの話だと思うのですが、恐ろしいのはこの話を考えているのが女性だということ(小説の作者は現役のケータイ小説作家)。

イケメンバンク自体が恋愛カウンセラー(女性)による監修ということで、タキCの傍若無人ぶりもここまで我慢してきましたが、いくら何でもこのケータイ小説はネタですよね? いや、ネタだと言ってほしい。頼むからこれ以上イケメンどもの横暴を許さないでほしいと思います……。


で、この小説かなり長い上に23話以降は公式サイトでは読めないので全部読むつもりは毛頭なかったのですが、あまりのプロローグの衝撃につい全部に目を通してしまいました。なんだったら23話以降も本を買って読もうかと思っているぐらいです。

ちなみに個人的に特にヤバイと感じたのは第6話、サブタイトルは「もう、ガマンできないよ……」です。一部引用します。

ペロ……。

美男子モデル・隼人の高い鼻を、舐める

「ん……」

眠っている彼は、少しうるさそうに、自分の顔の上にあるものを払いのけた。

それでもかまわず、舐め続ける

ぺろぺろぺろ……。

今度はニキビひとつない、つるつるの、よくお手入れされた頬を味わっている

(中略)

もう、ガマンできないよ……☆

彼の唇に、どんどん近づいていき……。

ぺろッ☆

ついに……キス……しちゃいました☆






……あっ……すみません! ちょっと怒りに我を忘れそうになってました


しかしどうやら主人公もそんな自分の立場はわきまえているようで、

「いってらっしゃい☆」

手を振って送り出していると、なんだか私、隼人くんの妻になったみたい。

でも……。

現実は、違う。

私は彼のイケメンバンクでしかないし、寝るところや食べ物やお金を提供しているだけの存在。

隼人くんは私のこと、女だと思っているわけじゃないと思う。私たち、同じ部屋で寝泊まりしているけど、いいムードになったことなんて、一度もない……。

と、かなりの鬱モード。

おかしいなあ……イケメンバンクって女性にとっての理想の生活を楽しめる貯金箱だったはずなんですけど……これで貯金する気になりますかね?


ケータイ小説を読んでますますイケメンバンクの存在意義に疑問を持ち始めたところで、いよいよ次回はタキC編最終章に突入です。


【2009年10月25日】

男だけど、イケメンと結婚することになった



おう! ご無沙汰!

……。

えー……。

大変長らくお待たせしてすみません。

去年の誕生日にもらったイケメンバンク。

何だかんだでダラダラやっているうちにいつの間にか1年が経ってしまっていましたが、タキCとの同棲生活もいよいよラストが近づいてきました。

500円を貢ぐのを何日か忘れたことで、幾度となく繰り返した悲しい別れ……そして、忘れた頃に突然やってくるイケメンバンク本体の電池切れ

……などに見舞われて若干やる気を失ったりしたこともありましたが(というか何で電池切れたら全部リセットなんだよ!)、とうとうここまでやってきました。

この記事からご覧になった方はわけがわからないと思いますので、お時間あればまとめページからこれまでの流れをどうぞ。

お時間ない方のためにサクッとご説明しておくと、こんな感じです。

突然始まったイケメン・タキC(命名:僕)との同棲生活……という名の監禁生活。仕事に行くことも外出も禁止され、自宅から出られないという恐怖の日々を過ごす主人公だったが、だんだんとそんな異常生活にも慣れ、あろうことか自分を監禁したタキCに惚れ込んでしまう。どう考えてもストックホルム症候群じゃねーか! というツッコミもむなしく、深い絆で結ばれていく主人公とタキC。

そんな折、タキCが経営している会社が実の兄に乗っ取られようとしていることが発覚。主人公のおかげでやっと人としての最低限の常識を身に付け始めたタキCではあったが、時すでに遅し。彼の進退を決める最後の戦い「株主総会」が幕を開けた――。

……とまあ、やや僕のフィルタがかかった解説になってしまいましたけど、ここまでご覧の皆さんならおわかりの通り、別に間違ってはいないはずです。

さて、そしてとうとう今回で長かったイケメンとの同棲生活も最終回。

最後は一挙4話掲載となります。


タキCは一生懸命がんばった。
その後、3日でタキCのもとにもどってきてくれた、社員や顧客もたくさんいた。

でも結局現時点での大株主はおニイさんとなってしまった。

「さてこれから総会までカイシャに泊まり込む」

株主総会は明後日のお昼。

残りはあと1日しかない。

「がんばってねタキC…!」
「だいじょうぶ…だ」
「たとえ、負けるのがほとんど決まっていてもオトコは、戦わないといけないときもあるんだ。負け戦におびえて、尻尾を巻いて逃げるようなオトコは…、愛する女性の前に立つ資格などないと、ワタシは思っている」

タキCは、あたしをじっと見つめた。

「さあ…! いってくる」
「あっ…待ってタキC!」
「株主総会が終わったら、またここに戻ってくる」

…タキCはそのまま…でかけていってしまった…。

……何やら途中でものすごくかっこいいセリフをタキCが吐いているようですが、これまでの経過を知っている僕たちにはまったく響いてきません。感動しているのは主人公だけです。

というかこいつは一度徹底的に挫折した方がいいと思うので、株主総会で退任が決まるのも良い薬になるんじゃないかと思うんですよね!

タキCを見送って、あたしはユキチと部屋の中で待つ。

もしかしたら、残りの1日で、タキCのもとに戻ってくれるヒトがいるかもしれない。

「今、おニイさんが30%の株を持っているんだよね。タキCは25%。おニイさんを超えるように、誰かがタキCの味方になってくれたらいいのに!」

でも、そんなヒト、どこにいるんだろう?

もう、できるだけのヒトたちにタキCはお願いをしている。

あたしが、ものすごくお金持ちだったら、カイシャの株をたくさん集められたかもしれないよ。

あたしは、悲しい気分になって、ユキチの首元に顔をうずめる。

「わうーわうっわうわうっ!」

あれ…? なんだか、ユキチの様子が変だよ。

「首輪がかゆいの?」

首輪を外すと何だかベルトの一部に妙なふくらみが。

「???」

何だろう、何かが中に入ってる?

「なに、これ?」

出てきたのは小さく折りたたまれた手紙。

「えっと…『ユキチの面倒をみてくれている方へ。わたしは、フクザワ財閥の…』うそ、そんなことが…!?」

驚いて、ユキチを見る。

「ありがとう…ユキチ!」

もしかしたら…タキCが助かるかも!

あたしはユキチの首輪の中にあった手紙を握りしめた。

そして、急いで部屋を飛び出したのだった。

このままタキCが落ち込んだ顔で帰ってきて主人公が励ましてハッピーエンド……かと思っていたら、ここでまさかの急展開。そういえば今まで説明してなかったかもしれませんが、ユキチというのは二人が飼っていた犬の名前です。……犬にまで金にまつわる名前を付けなくても……。

それはともかく、実はユキチの首輪に手紙が仕込まれていたことに気づいた主人公。もし現実にそんなことがあったとしても、「だから?」という感じですが、しかしどうやら今回はこの手紙が物語の最後のキーになりそうです。

「ユキチ、急ごう!」

「ワンっ!」

あたしはユキチと一緒に、タキCのカイシャの、株主総会会場へと向かう。

……

その頃、株主総会の会場ではタキCの退任を迫るケツギに入っていた。

「タキC、おまえにはカイシャを導く力が足りない」

「ワタシはそうは思わない」

タキCの前には、血を分けた実のアニ。

けれど二人の間には、未だ深い溝がある。

「このカイシャの筆頭株主はオレだ。そのオレが、お前に退任を要求する!」

「……っ」

ざわめく会場。

そのとき、会場の入り口で、警備員の騒ぐ声が聞こえた。

「カンケイシャ以外立ち入り禁止です!」

「だからーっ、あたしはカンケイシャなんだってば!

あたしは警備員の手を振り払う。

「タキC!」

「あっ……!」

いや、アンタは関係者じゃないよね!?

「タキCの退任はあたしが許さない!」

「キミはタキCの知り合いか? ここはオンナのコが遊ぶ場所ではない。さっさと立ち去りなさい!」

「タキCは変わったの。ヒトを思いやる心を知ったってこと。あなたはまだ知らないだけ」

「その話は後日、聞こう。今は、株主総会で重要なケツギをしている最中だ」

タキCの兄貴も誰に似たのかかなり嫌なヤツみたいですが、しかし主人公の屁理屈もむちゃくちゃです。

「タキCの退任はあたしが許さない!」という根拠が、「タキCは変わったの。ヒトを思いやる心を知ったってこと」って……そんな話を株主総会で持ち出されても……そりゃ兄貴も「その話は後日」って言いますよね。

しかし、言いたいだけ言った主人公はここで切り札を放ちます。

「おニイさん、あなたの所有するカイシャの株は、何パーセントですか?」

「32%だが?」

「タキCは?」

「ワタシは30%まで取り戻したが何の話をしてるんだ?」

「ユキチの首輪には、もとの買い主のテガミが入っていたの。ユキチの世話をしてくれた人には、何でも好きな希望を叶える…。その人のところへ行ったら、あるカイシャの株券の委任状を預かったの。きっと必要だから。そう言って渡されたの。タキC、5%分の株券の委任状だよ」

ええー!? あ……さっきの「関係者」ってそういうことかよ!

「バカな…」

驚いた顔のおニイさん。

そりゃこんなことになったら、「バカな……」としかリアクションできませんよね!

「ありがとう! タキCは壇上から駆け下りてくると、みんなの前であたしを抱きしめた。

「…タキC!?」

「ありがとう、ぜんぶキミのおかげだ」

タキCはヒトの目なんか気にしていない様子で、あたしを強く抱きしめ続ける。

シーンとした会場の中、突然ひとつのハクシュが響いた。

「はははっ!」

それは明るい笑い声をあげた、タキCのおニイさん。

「タキC! おまえ…いつからそんなに、人間くさくなってたんだ? 愛想がなくてヒトの心がわかっていないオトコだと思っていたが、どうやら本当に変わったらしいな」

おニイさんのハクシュに続いて他のヒトからもハクシュが響き始める。

「本当にありがとう」

「よかったね、タキC!」

あたしもタキCの背中に手を回し、強く抱きしめ返した♪

……いやちょっと待って!?

何か良い話みたいにまとめようとしていますけど、もうちょっと冷静に考えてみよう?

そもそもユキチが何で主人公のところにきたか、というエピソードを僕はぜんぜん覚えてないんですけど、何かそれっぽい話ありましたっけ? それとももしかして僕が気づかず飛ばしてしまっていたのでしょうか……。

いずれにしても、おそらく捨てられていたユキチを拾って主人公が飼うことにしたということなのだと思いますが、その元の飼い主がたまたまタキCの経営する会社の株券5%分を持っていた、ってそれどんだけ天文学的な確率だよ!

いやまあ、イケメンバンクに今さらリアリティを求めても詮無きことではありますが……。あとこの主人公はそもそも第一話でタキCのパソコンのパスワードを偶然探り当てたというミラクルな運の持ち主だし……まあ、ありっちゃありか……。



――と、ここで僕がこれまでに貯金した枚数を確認すると、ジャスト100枚!

ということは……。

そしてついに!

エンディングきたー!

タキCとケッコンして、いま、あたしはニューヨークに住んでいる

あたしは優雅に…

え? おいおい、いきなり話が飛んだな! しかもニューヨークて!

ゴォォォ…!

これが終わったらおセンタクだよね!

タキCはハウスキーパーを雇えばいいっていうけど、これくらいできるもん。

「あれ…?」

部屋の隅まで掃除機をかけてる途中に、壁との間に不思議な隙間を見つける。これなんだろ?

「きゃっ!」

なに? 壁が動いた!?

あたしはびっくりしながらも、そっとの壁の向こうの空間に足を踏み入れる。

忍者屋敷かよ!

……というかこれってエンディングのはずなんですが、まだ何か一波乱あるのでしょうか。

すると、そこには一面の本棚!

「何これ?」

よく見れば、本棚には大量の少年マンガが綺麗に並べられている。

「何これー?」

「…見つけてしまったか…」

「タキC!?」

背後からしたタキCのコエ。いつの間に、帰ってたんだろう!?

「隠していたのに…」

そういえば、タキCって少年マンガがスキだった!

「キミはよくよく、ワタシのヒミツを知る運命にあるらしいな」

「んもぅ、こんなところに隠してなくてもいいじゃない」

「さすがにちょっと恥ずかしかったんだ」

ここへきて新事実! タキCはマンガオタ!

……あれっ、でもそういえば結構前にタキCが主人公にマンガを買ってほしいってねだるエピソードがあったような……。なんか微妙な伏線回収だなオイ!

「別に、少年マンガを集めてるくらいで、タキCをキライにならないよ」

「当たり前だ、ワタシほど、キミを愛してる人間はいないからな。だからワタシ以上に、キミを幸せにできるオトコもいない。しかるに、嫌われるわけがない。…嫌わせないから、な」

最後の最後までわけのわからないことをのたまうタキC。

「…嫌わせないから、な」

↑ここで鳥肌が立ったのは僕だけではないと信じたいです。


――そして……。

「わかった」

タキCはうなずいてから仲直りのキスをくれる。

――ちゅ(ハート)

タキCと一緒の、幸せな日々。


……お……。


終わったーーー!


やっと終わったーーー!


長かった……実に長かった……正直、こんなに続けるつもりじゃなかった……。


うーん……色んなことがあったなあ……。


ええと、例えば……。



……。



……。



ぜんっぜん、思い出せない……。


ヤバイ、一年もやってたのに、ストーリーが薄すぎて何も覚えていない……。

唯一、タキCがとんでもなく嫌なヤツだったということだけは記憶しているのですが、それ以外の諸々が脳内から綺麗に消え去ってしまっています。

自分で書いたログを読み直すのも面倒なので、もうこのまま感想も何もなしにフェードアウトしようと思いますが、とりあえずイケメンとの同棲生活を通して女性の理想の男性像を学び、自分の恋愛に役立てようという企ては、この一年間を振り返る限り、ものの見事に失敗したと言わざるを得ません。

無理だったんや! 最初からイケメンバンクを参考にするってこと自体に無理があったんや!


……とまあ、そんなわけでここまでお付き合いいただいた皆さん、ありがとうございました。

タキCとはこれでお別れですが、もし皆さんが再びタキCと会いたくなったら……そのときはぜひ、デパートのオモチャ売り場に行っていただければと思います。





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マルコ
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