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【2009年12月20日】

2009年が終わる前に見ておきたい愛すべきダメ映画ベスト3



2009年もそろそろ終わり。いろんなブログで「2009年○○ランキング」みたいな記事がたくさん上がっているようなので、うちでもやってみたいと思います。

名付けて「2009年が終わる前に見ておきたい愛すべきダメ映画ベスト3」

……いやまあ誰が好きこのんでダメ映画を見たいのかって話なんですけど、少なくともツッコミどころ満載のダメ映画はそれだけで愛すべき存在だと僕は思うんですよね。ほら、世の中には愛せないダメ映画もいっぱいありますから。

さて、それではさっそく紹介していきますよ!

2009年に映画に親しんできた方なら何を今さらというラインナップになっていますが、改めて復習していきましょう!


第3位:ドラゴンボール エボリューション

2009年、もっとも世間を賑わしたダメ映画史上にその名を残す大傑作といえばやはりこれ。前評判がものすごく悪くて、キャストやあらすじが発表されるたびに全世界の原作ファンをやきもきさせていたわけですが、ふたを開けてみればそんな前評判のダメっぷりをはるかに凌ぐダメっぷりを見せてつけて堂々のランクイン!

ちなみにグーグル先生で「ドラゴンボール エボリューション」で検索すると、関連キーワードで「ドラゴンボール エボリューション ひどい」というワードが出てきます。さすがの貫禄……!

以下、ネタバレしますのでそれが嫌だという方は(そんな人もいないと思うけど)、僕が公開当時マイコミジャーナルで書いたネタバレなしの感想をご覧ください。

参考リンク:酷評されっぱなしの『DRAGONBALL EVOLUTION』だけど… - ハリウッドスタッフはちゃんと仕事したと思うその根拠

……さて、このドラゴンボールエボリューションのダメなポイントですが、一言でまとめてしまうならこれを「ドラゴンボール」という名前で公開してしまったこと

孫悟空がただのエロ高校生だったり、亀仙人が怪しいだけのオッサンだったり、ヤムチャが銃ぶっぱなすだけの一般人だったり、悟空の名前のアクセントが「GO↑KU↓」になっていてものすごい違和感があったり、まあそういう些細な問題点はおいとくとして、他に僕が酷いなと思ったのは、例えば悟空がピッコロを倒すシーンでかめはめ波を撃ちながら前に向かって飛んでいくところ。

これってたぶん原作の「足かめはめ波」を意識したんじゃないかと思うのですが、あれは“後ろに撃つことで自分の動きを加速させる”というちゃんとした理由があるから成立しているわけで、前方に放ちながらそのまま突っ込んでいくのは明らかにおかしいんですよね。なんかほら、コメディとかだとわざとズレたリスペクトをすることで笑いを取ったりするじゃん。ああいう感じのギャグシーンにしか見えなかったです。

まあそもそも映画の冒頭で長々と世界観の説明をされる(しかもつまらない)時点でほとんどの人は「あ、地雷踏んだな」と気づくと思うんですけど、それでもいいという人は今からでもDVDを借りてきて、別次元のドラゴンボール(←公式のキャッチコピー。『どう宣伝すりゃいいんだよこれ……』というスタッフの苦悩が見える)を体感するといいと思う。



第2位:アサルトガールズ

ちょうど今公開中なので勇気のある人は見に行ってほしいのですが、これはちょっとやばい映画です。押井守監督といえば「攻殻機動隊」とかで有名なアニメクリエイターなんですが、実は実写映画もいろいろと撮っていて、この「アサルトガールズ」は01年公開の「アヴァロン」の世界観を引き継いだSF映画。

ネタバレが嫌な方はハリウッドチャンネルで僕が書いたレビューをどうぞ↓

参考リンク:「アサルトガールズ」は、ゼロ年代を締めくくるにふさわしい最強のB級映画!

あらすじを簡単に書くと、「高度に3次元化された仮想現実(ネットゲーム)の中でのモンスターと美女の戦いを描いた映画」なのですが、この映画には実際の現実世界は一切出てこない(最初から最後まで舞台は仮想現実内のみ)ので、そのへんの設定はまったく気にしなくていいです。

んで、上映時間は70分くらいでちょっと短めなんですが、そのうち最初の10分はよくわからない世界観の説明をナレーションで延々と語っているだけなので、ぶっちゃけ最初は寝てていいです。というかドラゴンボールもそうだったけど、冒頭の冗長な語りはダメっぷりを加速させますね。

そしてさらに輪をかけて凄いのが、そのストーリー。

以下にざっと流れを書くのでネタバレ注意。

―――

美女3人と男1人が登場。ちなみに最初の方はセリフが全部英語なんだけど、これがまたあんまり上手くない。

主人公(黒木メイサ)はゲームマスター(天の声みたいなもの)から、「今のお前ではこのフィールドのラスボスは狩れない。他のメンバーとパーティーを組んでみてはどうか」というアドバイス(?)を受ける。

他のメンバーも同じ啓示を受けるが、彼らは犬猿の仲なのでパーティーを組むかどうかですごく悩む(この悩むだけのシーンが10分くらい続く)。

なぜか荒野のど真ん中にぽつんと二宮金次郎の銅像が建てられており、各々がパーティーを組むかどうかで思惑する場面でしつこく登場する(これが何を示唆しているのかは謎)。

美女3人、男1人が集まってパーティーを組むことになるが、男側が報酬の分け前でごねる。

黒木メイサと男がサシで戦って勝った方のやり方に従うことになる。

格ゲーみたいな変な演出(ラウン、ワン、ファイッ! みたいなやつ。体力ゲージまで出てきて急に画面が安っぽくなる←ごめん。体力ゲージは勘違い)があって、黒木メイサと男が戦い始める。余談だけどこのシーンは黒木メイサが監督に提案して実現したらしい……。

黒木メイサが男をフルボッコにする。首の骨を折ったり、足で頭を踏みつぶしたりする。

ゲーム内の話なので、殺されてもすぐ復活してくるんだけど、なぜかこの格ゲーっぽい勝負は先に4本先取した方が勝ちというルールらしく、黒木メイサが男を殴り殺すシーンが4回とも全部ノーカットで流れる。いくらなんでも長すぎるだろ! 2本先取くらいでいいじゃんか!

男、観念して報酬の取り分に納得。

美女3人と男1人で、荒野のボスに挑む。このラストバトルはそこそこ迫力があるんだけど、5分くらいで終わるのでまったく印象に残らない。

ラスボスを無事倒したところで、黒木メイサたち美女3人が男の分の報酬も持って逃げる。憤慨した男がバズーカ砲みたいな武器で、空を飛んで逃げる美女3人を撃ち落とす

終わり

―――

いやー……。書いてみて思ったけど、文章ではこの映画の凄さが伝えきれないのでぜひ見てほしいです。他のブログで感想を読んだんですが、「この映画は税金対策でしょうか」と書かれていて死ぬほど笑いました。



第1位:イケメンバンク THE MOVIE

堂々の1位はやっぱりこれ! 当サイトとしてはこいつを取り上げないわけにはいきませんよね!

こういう記事を書いていたからか、「イケメンバンクが映画になってますよ!」というタレコミメールをわりとたくさんいただいていたのですが、実はハリウッドチャンネルでレビューを書いたことがあるので、ネタバレは嫌だという方はそちらをご覧ください。別にネタバレとかどうでもいいという方はそのまま下へどうぞ。

参考リンク:ピュアなラブストーリーに見せかけたギャグ映画――「イケメンバンク THE MOVIE」

……で、イケメンバンクがどういうものかという解説は省きますが、簡単にいうとバンダイから発売された500円玉専用の貯金箱で、5人いるイケメンから1人を選んで物語をスタートさせ、お金を貯めるたびにストーリーが進むという仕組みになっています。

それをどう映画化するのかと思ったら、貯金箱はぜんぜん関係なくて(いちおう貯金箱自体もちらっと映ります。ものすごく不自然だけど)、5人のイケメンが主人公の女性に惚れてアタックしまくるというハーレム映画でした。

ちなみに貯金箱の方のイケメンバンクではイケメンたちの名前が「前借タケル」とかそういう風に全員お金にまつわるものになっているのですが、この映画版イケメンバンクでもそういう余計なところだけはちゃんと原作を重視していて、5人のイケメンの名前がそれぞれ、

金底梨太郎
ゼニー赤羽
家内紙幣
財前波流乃
一本気円

……という感じ。

シリアスなシーンでも、「カネゾコさん!」とか「何やってんだよナシタロウ!」とか、「ゼニー……お前……」みたいに名前を呼び合うので、なんかもういろいろと台無しです。

で、ストーリーですが、こんな感じ。

―――

主人公の梨太郎くんは漫画家を目指しながら貧乏生活を送る気弱な青年。映画冒頭の、紙に描いた焼き鳥をおかずにご飯を食べるという「エア焼き鳥」のシーンは必見。

梨太郎くんはたまたま出会った主人公に恋をして次第に仲良くなるが、あまりにもお金がなかったため、とうとう住んでいたアパートを追い出される。

仕方なく親友のゼニー赤羽の家に転がり込んだ梨太郎くんだったが、ここもすぐに退去。……どうするのかなーと思っていたら、そのままホームレスになる

そして、日雇い労働でお金を稼ぎながら公園に段ボールで家を建てて暮らすようになる

主人公と再会。それをきっかけに梨太郎くんは、「漫画を描いて賞を取ったら主人公に告白しよう!」と決意。告白より先にいろいろとやるべきことがあるのでは……という気もする。

その日から梨太郎くんはがんばって漫画を描き始める。さらに、どうやら梨太郎くんは漫画だけでなく建築の腕も上がっているようで、彼が住んでいる段ボールハウスがどんどん本格的な家にリフォームされていく(確か途中でテントにレベルアップする)。このへんは本来なら感動的な場面のはずだが、やっぱり名前のせいで感動できない。あと、漫画を描くシーンより段ボールハウスを改築するシーンの方が長い

そしてついに漫画を描き上げた梨太郎くんは、満を持して作品を応募するが、結局賞は取れずに終わる。

フラグをバッキバキにへし折ったところで、映画は終了

―――

結局、主人公は誰ともくっつくことなく終わります。

……まあ特定の恋人を作らず終わるというやり方は「イケメンバンク」の趣旨からすれば間違ってはいないと思いますけど、この映画の問題はそういうところじゃなくて、恋愛より梨太郎の貧乏サバイバルが主役になってしまっていることじゃないでしょうかね。他のイケメンたちのエピソードとか、梨太郎のインパクトにかき消されてしまって一切覚えていないですもん。

それにしてもこの映画の公開が「ドラゴンボール エボリューション」と同日だったという事実には、何か運命的なものを勝手に感じずにはいられませんね。



番外編:イルベントエレローゼ〜愛するということ〜

これ、見たかったんだけど見逃してしまったので、このランキングには入れられませんでした。でもどうしても紹介したいので番外編として載せておきます。

パッケージを見てピンときた方も多いと思うのですが、この映画、なんとあの叶恭子が主演というスゴイ映画。

……主演女優の名前を聞いただけで笑える映画というのもそうはないと思うのですが、気になるあらすじは、

敬虔なクリスチャンである祖母に、厳格に育てられてきた少女・ジョルジャ。食べるため、生きるために花を売る彼女の前に、一台のリムジンが通り過ぎる。 乗っていたのは、漆黒の髪、艶やかな白い肌、潤んだ唇、滑らかに輝く胸元の持ち主。妖艶な輝きを放つ“その人”こそ、彼女に運命をもたらすファムファター ル・KOKO(叶恭子)だった。

という感じで、どうやら保守的な少女が上流階級の奔放な美女・KOKOに憧れる話みたいですね。ってか、それってもはやKOKOっていうか、叶恭子のリアルな姿そのものなんだからいっそ本名で出ればよかったのに……

んで、見た人の感想によると、どうやら叶恭子がイケメンとエロいことをするだけの映画みたいです。72分という微妙な尺がまた、すごくAVっぽくていいですね!

まあでも僕は見てないので、ひょっとしたら大傑作かもしれないし、これ以上語るのはやめときます。


2009年を彩った愛すべきダメ映画たち…… みんなも今年が終わる前に見ようぜ!



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