【2012年5月15日】
掃除してたら妹が小学生の頃に書いていた小説が出てきたので晒そうと思う
いやー。
「忙しい忙しい」と、仕事のできない男にありがちなマジックワードを唱えていたら、いつの間にか5月も半ばを迎えて前回の更新から10日以上経ってました。
そのせいかどうかはわかりませんが、引っ越した直後はそれなりに整頓していたはずの部屋がどこの九龍城だよっていうくらい荒れ放題になっていたので軽く掃除をしたところ、こんなものを発見。
何だっけこれ……。
……。
思考すること1分。思い出した。これはアレです。
妹が小学2年生の頃に書いた小説です。
だからなんだという感じですが、こういうのも親にとっては大切な思い出だからということで、紙がボロボロになって崩れてしまう前に電子化して親にあげたいからと、妹が実家から持って帰ってきていたのを僕が預かっていたのでした。
せっかくだからちょっと見てみましょうか。
妹の描いた小説は
全25話。
こちらがタイトル一覧。全25話だけど枠は52話まで用意されてます。途中で飽きたのか。
原稿全体の厚みはこれくらい。僕の卒論より分厚いんじゃないか。
……妹に確認したところ、「タイトルだけなら晒してもいい」という許可をいただきましたので気になったところをピックアップしてご紹介します。
第1話は妹の名前ががっつり出てしまっているので飛ばして、第2話は
「ママのりかって」。……いきなり
物をおねだりする話からスタートです。
第4話。
「うちゅうへゴー ワン・ツー・スリー」
いきなりスケールのデカい話に。当時の妹が果たして「うちゅう」という概念をどこまで理解していたかは不明です。
ここから妹の中では
「どこかに行く」ブームが来たようで、
「シールの国へいっちゃった」「ふしぎな国へいっちゃった」「れいぞうこの国へいっちゃった」などのお話が続いています。ていうかシールの国って何だ。
それはいいとして、見逃せないのは第8話。
「おかあさん はやく元気になってね」
……一見すると病身の母親を案じる娘からの心温まるメッセージですが、うちの母親は僕が知る限り
風邪をひいたことすら一度もないという超健康体でして、つまりこのタイトルは完全に
ねつ造です。
妹に聞いてみたところ、「覚えてないけど、たぶん
架空の母親の話だと思う」とのことでした。「架空の母親」て!
あと、先ほどから原稿の左の方に
血痕のようなものが見えておりますが、あれは
原稿用紙をクリップで長期間とめておいたことによるサビです。「おかあさん はやく元気になってね」のタイトルと共に非常に不吉な雰囲気を醸し出していますが、バイオでハザードな話ではありませんのでご安心ください。
そしてもっと見過ごせないのがこちら。
「うちはびんぼう」
……。
小説にこんなタイトルをつける8歳児もどうかと思いますが、妹に確認したところ、やはり「たぶん
悲劇ブームが来てたんだと思う。マッチ売りの少女とか好きだったし」とのことでした。
それにしてもこれは親戚とかが見たら色々誤解するぞ。
その後、再び「○○の国へいっちゃった」ブームが復活し、
「にんぎょうの国」や「ゆめの国」など様々なところへトリップした挙句、
とうとうスーパーマンが登場してしまいます。
……ただ、僕が妹の
精神状態を心配したのはこの後のコレ。
凄まじい筆圧で塗りつぶされた第19話。
これ、写真だとわからないのですが、鉛筆でぐりぐりやっているせいで、
原稿用紙がここだけものすごくベッコベコになっています。
何かとてつもない執念を感じる……率直に言うと、
怖い。いったい19話に何があったのか。
妹がサイコパスだったらどうしようとか思いながら確認してみると、「そこはうっかり好きな人の名前を書いてしまって、直後に恥ずかしくなって塗りつぶした」ということでした。
なーんだ。わかってみれば小学生らしいカワイイ理由でしたね。
……本当にそうだったのかは……
今となっては妹以外誰にもわかりませんけど、ね……。
……ハイ、気を取り直して次。
「天からようせいが…?」
上の塗りつぶしが気になって、これも何かもう怪しいアレにしか思えない。
その後は「パパは手ぶくろまほうつかい」というお話へ。
ひらがなの「ろ」を書き間違えているのが味わい深い。
そしてここで再び、誤解を招きそうなタイトルが出現します。
「わたし、すえっこ、いじわるされた」
……えーと、妹はたしかに末っ子ではありますが、けっしていじわるされたという事実はなく、むしろ妹は我が家の王様的存在であり、
いじわるされていたのは僕の方であったということをここに
強く主張しておきたいと思います。
ここからは特に面白いタイトルもなく、
第25話「わたしのママはまほうつかい」をもって終了となります。
いやー人の黒歴史って面白いなー。
まあでも、ここにこうやって晒せる時点で、本当の黒歴史とは言えないのかもしれませんけど……ね。
【オマケ】
二た子……。
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