【2014年3月23日】
今月号のテニプリ、ついにテニスをテニスとして描くことを放棄。
今月も新テニプリレビューのお時間がやって参りました。
テニプリはいつもスゴイけど……
今月はとてつもなくスゴイです。
なにしろ作者の許斐先生自身がTwitterで、
「もう何の漫画かわからないよ」って言っちゃうくらいですからね!
ええと、それを本人に言われてしまったら、もはや言うことはなくなってしまうのですが……。
ともあれ、今月のテニプリがどうすごいのか、さっそくレビューしていきましょう。
おさらいをしておくと、
※2013年12月発売号より
現在は、海外遠征組で高校生ナンバー1の実力者・
平等院さん(高3・ヒゲ)と、国内居残り組の
徳川さん(高2・イケメン)の試合が佳境を迎えたところです。
かつて平等院さんにフルボッコにされた経験を持つ徳川さんは、特訓して身につけた「光る球」で平等院さんを追い詰めますが、それが逆に平等院さんの本気を引き出してしまい……。
もはや"テニス"がどうこういうレベルの話ではない攻撃が炸裂!
しかし、よく見ると、審判は
「ゲームアンドファーストセット 2軍 徳川 7-6!!」と、徳川さんの第一セット先取を宣言しています。
そう、実は徳川さんが危うく命を落としかけたこの破壊球、バウンドせずに後ろの壁に突き刺さったため、
テニスのルール上はアウトなんですね!
……この状態で冷静にジャッジする審判もそれはそれですごいなと思いますが、それ以上に
こんな状態にあってもまだテニスのルールが生きていることに驚きを禁じえません。
そう、
テニスの王子様はテニス漫画なのです。
どんなに現実離れしていようと、
テニスコートでテニスボールを打ち合っているうちはテニス漫画なのです。
納得したところで、試合再開です。
さあ、
次はどんなテニスを見せてくれるのでしょうか。
どんなテニスを、
テニ……えっ!?
……すみません、先ほど「テニスコートでテニスボールを打ち合っているうちはテニス漫画です」と書きましたが、
いきなりそれを撤回しなければならない事態になってしまいました。
何でしょうこれは。
我々はテニス漫画を読んでいたはずなのに、なぜ徳川さんが海賊船で骸骨船長に刺し殺されているのでしょうか。
状況をうまく整理できないまま、現実世界に戻ってきました。
ひょっとして許斐先生の新作の原稿が紛れ込んだのかなと思いましたが、そうではなかったようです。そういえばさっきの海賊船のコマに「ゲーム平等院6-0」という審判のコールが入っていましたね……。
まだちょっと
脳の理解が追いつきませんが、ともかく徳川さんと平等院さんの対決はこれで1-1のイーブン。しかし、実力差は明白で、このままでは
徳川さんが骸骨船長のサーベルの錆になってしまいます。
いったいどうすればいいのか……。
と、ここで徳川さん、かつて特訓をつけてもらっていた鬼先輩と入江先輩の言葉を思い出します。
「球を打つ前にスイングする事で空間を削り取るんだ。平等院がどんな凄まじい球を打ってきても…削り取った空間が全てを止める!」
……
何を言っているのかちょっとよくわかりませんが、先輩方の秘策を簡単に説明するとこういうことになります。
STEP1:相手がボールを打つ。
↓
STEP2:そのボールを打ち返す前に、ボールが飛んでくると予想される場所に向かって先にスイングする。
↓
STEP3:すると空間が削り取られる。
↓
STEP4:削り取られた空間がボールを止める。
↓
STEP5:ボールは止まっているので楽に打ち返せる。
……STEP2からSTEP3の間に何か
大きな常識の転換があった気がしますが、深く考えてはいけません。鬼先輩がそう言うのだからそうなのです。
ともあれ、そんな強力な技があるならさっさと出しなさいよと言いたくなりますが、そこはお約束。この技は体に負担がかかりすぎて、使うと
30分しか体がもたなくなってしまうそうです。
選手生命を縮めてしまう禁断の技
「ブラックホール」。
しかし、徳川さんはここでその技を使うことを選択します。
……まぁそりゃそうですよね。
例え
選手生命が縮んだとしても、
このままだと本当の生命の方がなくなってしまいますからね!
平等院さんが打ったボールを……
先に空間を削り取ることで……!
止める!
なんかバチバチいってるけど
原理は不明!
というか
「空間を削り取る」あたりから先の原理はぜんぶ不明!
でもテニス!
さっきの海賊船の決闘に比べたら十分テニス!
テニスコートで、ラケットとボールを使っている時点でテニス確定!
……まさかこの技の違和感をなくすために、もっとすごい違和感(海賊船)を先に出したのでは……というのはさすがに考え過ぎでしょうけど、とにかくついに切り札「ブラックホール」を発動した徳川さん。
そろそろ本当にテニス漫画として超えてはいけない一戦を超えそうな感じがするけど、ギリギリで踏みとどまってほしい!
来月号が楽しみですね!
関連記事:今月のテニプリで「インディ・ジョーンズ」の遺跡の罠みたいなテニスボールが人間に襲いかかる事案が発生
前へ 次へ