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マルコ
さあ、今月もテニプリレビューのお時間がやってまいりました。
前回は若干ボリュームが少なく寂しかったのですが、今月はなんと一挙4話掲載です。……もはや月刊誌なのか週刊誌なのかわからない状態になっていますが、許斐先生の筆がそれだけノリにノッているということで、読者としては嬉しい限りですね。
さて、まずは前回のおさらいから。海外選抜最強の平等院さん VS 国内居残り組のエース・徳川さんによる因縁の対決がいよいよクライマックスを迎えたところでしたね。
※2014年6月発売号より
ここまで善戦した徳川さんでしたが、奮闘むなしく虫の息。そんな徳川さんに、平等院さんはコンクリートの壁すら粉々に砕く威力を持つ必殺技「光る球(デストラクション)」を容赦なく浴びせます。虐殺ドッジボールと化したこの試合、このまま徳川さんの命が尽きて終わるのか……誰もが絶望したそのとき、
※2014年6月発売号より
我らが主人公・リョーマが試合に割って入ったのでした。……えっと、「テニスをナメんなよ」というセリフや、リョーマの背後に見えるスタンドについては先月のレビュー記事で触れましたので、今回はスルーします。
さあ、そんな感じで今月号はここからスタート。割って入ったリョーマによる徳川さんの仇討ちがいよいよ始まるのかと思いきや、
なんと、まさかの合宿退去処分!
そう、実はこの合宿では「試合中に加勢してはいけない」というルールがあり、今回のリョーマの行動は規定違反にあたるものだったのです。そういえば、かなり前ですが、跡部様を樺地がかばってそのまま退去させられたことがありましたね。
……普通のテニスでは"試合中に部外者がコートに入って勝手にボールを打つ"という状況はおそらく想定されていないわけですが、テニプリの場合はちゃんと規定で処分内容が決まっているみたいで、さすがだなと思いました。
ということで、退去処分を受けてしまったリョーマがその場を立ち去ろうとすると……。
背後から平等院さんがいきなり殺人テニスボールで狙撃。
リョーマ危うし!
と思った次の瞬間、平等院さんのボールはリョーマの体を大きく外し――。
給水塔の柱に炸裂!
通常ならボールが跳ね返るだけで終わりですが、これはテニプリですから、当然、柱は砕け散って……
リョーマのすぐ近くに落下。
あああ危ねー!
いやいやいや! 「命拾いしたようだな」じゃないですよ!
いいですか皆さん。
この「命拾いしたようだな」というセリフ、別に命のやりとりのない漫画でも一般的に出てくるセリフですので思わずスルーしそうになりますが、平等院さんが言うとシャレになりませんからね。
というのは、
本来、平等院さんは、このボールを直接リョーマにぶつけることもできたわけですよ。
ところが、それをせずわざわざリョーマの頭上にある給水塔に当てて落下させたわけです。
なぜそんなことをしたのか。
ここからは僕の想像ですが、答えはひとつしかありませんよね!
ボールをぶつけるよりも、給水塔を倒す方が確実に殺せるからに決まってます。
なぜか「光る球」はコンクリートや金網を破壊する力はあっても、人間を死に至らしめるほどのパワーがないようですからね。徳川さんもアレだけフルボッコにされても一応生きてますし。
なので、
一見、超かっこいいこのシーンは、実はリョーマがギリギリで命を拾った瞬間だったのです。
そうなると、
このセリフの重さも伝わりますよね! 本当に文字通り「命拾い」したのですから。僕、スポーツ漫画で「命拾い」という言葉が本来の意味で使われているのを見たの、初めてかもしれません。
さあ、そんな感じで、合宿を退去処分になってしまったリョーマ。主人公であるにも関わらず、合宿に参加してから退去処分になるまでろくに出番がありませんでしたけど、いったいこの後どうなるんでしょうか……。
意気消沈して帰路につくリョーマ。
そんな彼のもとに、懐かしいあのキャラクターが登場します。
あっ、えっーっと……どなたでしたっけ?
……ああ! そうそう! 桜乃ちゃんね! ヒロインね! 本編での登場があまりにも久しぶりすぎて、一瞬、新キャラかと思いましたが、違いました。
今月のテニプリはここから「別の漫画?」と思うほどのラブコメが、なんと丸々1話を使って繰り広げられます。
そちらは本誌、または単行本でぜひご覧いただくとして、一つだけ気になるシーンがあったのでご紹介します。
スポーツセンターでテニスのストラックアウトを桜乃ちゃんとお遊びでやっている途中、平等院さんの顔を思い出してつい本気を出してしまい、パネルを「光る球」で粉々に破壊してしまう場面。
ギャグっぽく描かれていますが、テニプリのキャラがテニスコート以外でもその能力を発揮できることが証明された瞬間です。
ドラゴンボールでも、超サイヤ人化した悟空がつい手加減を忘れて奥さんのチチを吹き飛ばしてしまうシーンがありましたが、あれと同じですね。
テニプリの超常現象はいつもテニスコート内だけで起きていたのであまりピンときていなかったのですが、どうやらテニプリの皆さんは普通に生きるために力をセーブしなければいけない領域に入っているようです。
……連載開始当初、「片足スプリットステップ」で大騒ぎしていた頃が懐かしいです。
さて、そんなこんなで桜乃ちゃんとデートを楽しみ、自宅に戻って再び練習に打ち込むリョーマ。
と、そこへ意外な人物が現れます。
月をバックに背負い超かっこいいポーズで登場したこの男は……!
そう、リョーマの兄・越前リョーガさんです。
リョーガさんといえば、
※2012年11月発売号より
以前にも超かっこいい連れションの誘い方で話題になった伊達男。
僕の友人はこれを見て「やっぱ帰国子女すげーわ」と感心しており、帰国子女に対してあらぬ誤解が生じてしまった気がしないでもないですが、とにかくそんなリョーガが現れて何を言い出すのかと思ったら、
「今度U(アンダー)-17 W杯が開催される。そこで俺と一緒に戦おうぜ。アメリカ代表としてよ」
なんと、アメリカ代表として一緒に戦わないかという勧誘だったのでした。
アメリカ代表にリョーマが入るということは、つまり平等院さんはもちろん、合宿に残っている他のテニプリメンバーもすべて敵になるということです。
海外選抜組が登場した時点で、ぼんやりと「次の相手は海外勢かな」とは思っていましたが、まさか主人公がアメリカ代表になる可能性が出てくるとは夢にも思いませんでした。
これでもし、ドイツ留学している手塚がドイツ代表として出てきたりすると、単純にテニプリメンバー VS 海外勢という図式よりもグッと面白くなると思います。
でもまぁ普通に考えるとリョーマは日本代表になりそうですが(でないと主人公が優勝する=アメリカ優勝になってしまうし)、そこは予想は裏切り、期待には応えることでおなじみの許斐先生ですから、きっと何かしら驚くような展開が待っているはずです。
合宿編も終了し、いよいよ次の展開に向けて動き始めた新テニプリ。
来月も楽しみですね。
関連記事:ついにその言葉が……! 新テニプリで「テニスをナメんなよ」というセリフが登場
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