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プロフィール
マルコ
4月に発売されたとある本を紹介します。
BL漫画家・天城れの先生のエッセイ漫画「BL描いても売れません ―マンガ家やめてもいいですか―」です。
その本が自分の手元にもあるわけですが、なんと……。
どーん!
そう! なんと、わたくしカフェオレ・ライターのマルコも、この本に出させていただいているのです!
以前からご覧いただいていた方は覚えているかもしれませんが、今から2年前の2012年8月、BL雑誌「BE・BOY GOLD」で天城れの先生が連載されていた「天城れのの超★必死屋DAY」で、天城先生と一緒にBL漫画のキャッチとロゴを考えるという企画をやらせていただいたことがありました。
そのときの模様は10月号の「BE・BOY GOLD」に描かれているわけですが、この度、そのエピソードを含んだ単行本が発売されたというわけなのです!
……佐藤秀峰先生やヤマシタトモコ先生、カラスヤサトシ先生、古泉智浩先生などの本物の超豪華ゲストに一人だけイミテーションが混じってしまってよかったのだろうか……と不安を抱かずにはいられませんが、ともあれ大変光栄なことで嬉しく思っています!
しかしですよ、僕はこのとき、肝心なことを天城れの先生に聞いていなかったのです。
それは、なんでこのメンツに混じって僕を取り上げていただいたのか、ということです。
いや、だって明らかにゲストとしての格が違いすぎるでしょうよ!
2年経って単行本が発売になった今のタイミングなら聞いてみてもいいのではないか……ということで、今回は天城れの先生にスペシャルインタビューをぶちかますことにしました!
とりあえず編集さん経由で天城れの先生につないでいただいたのはいいのですが、喫茶店や飲み屋で単行本の話を聞くだけだと、普通におカタいインタビュー取材になってしまいそうなので、今回は編集さんにもご協力いただき、
新宿三丁目にあるSMバー「アマルコルド」にやってきました。
なぜ何の脈絡もなくSMバーが出てきたのかというと、ここは以前、お仕事で何度か利用させていただいたことのあるお店だからです。
そのときのお仕事の様子は、僕がコラムを書かせていただいている女性向け官能小説サイト「フルール」の記事でご覧いただけますが(宣伝)、とにかくそんな感じで、ぜひ天城れの先生にもSMバーで自分を解放していただき、単行本に関する正直な本音を聞き出してやろうというのが、今回の狙いなのです!
なので、↑で僕が四つん這いになって縛られているのは、たまたま成り行き上こうなっただけであり、決して自分から志願してこうなったわけではないということは強く申し上げておきたいと思います。
ということで天城先生、さっそくお話を伺っていきたいのですが。
天城先生「はい」
まずは僕のこの姿を見た感想をお願いします。
えっ、そういう趣旨でしたっけ……。
お願いします。
正直、コメントしにくいですね。
えっ……! もしや、SMバーをインタビュー場所にしたのはまずかったですかね!?
ぶっちゃけ、今日のお店を聞いたときは『何考えてんだこの男』って思いましたね。
ですよねー!
来る前も、担当編集が来ないなら私も行かないとごねました。
ハハハ……。担当さんの予定が合ってよかったです。
ちなみにフルールさんのレポートで、マルコさんが嬉しそうに縛られているのを見て、「小動物系男子だったマルコが女王様の犬系どM男子になっている…!」と更にドン引きしました。
↑この写真ですね!
しかしですね、来てみたら、すごく楽しいですね。もうすでに女王様やM女さんとお話させていただきましたが、本格的にプレイをする場所ではなく、あくまでバーですし、知識としてのSMの入り口としてとても入りやすいお店だと思いました。女王様はMに対して深い愛情や優しさがあるので、ただえらそうにしている人間とは正反対の尊敬すべき存在です。
そうでしょう、そうでしょう!
いや、なんでマルコさんが誇らしげなのかわからんけど。
それで、本題なのですが、そもそも「BL描いても売れません ―マンガ家やめてもいいですか」を描こうと思ったのはなぜですか?
こちらはリブレ出版で『天城れのの超必死屋DAY』というタイトルで8年ほど連載していたエッセイマンガのコミックス第二弾で、「売れないマンガ家天城れのが、取材先で無体なお願いをして暴れて爪あとを残す」というテーマで
はじめたものなんですが、私自身アラフォーにさしかかり、次第に取材先で暴れる気力がなくなり、
ただただネガティブな愚痴を吐くマンガになっていました。そんな折、担当氏が 「8年経っても売れもしないしやる気もない、その根性を叩き直す」と
売れっ子作家さんの元に私を武者修行に連れていってくれた体験マンガが、今回このコミックスのハイライトとなっております。なぜ描こうと思ったのかというと……そこに「担当インリン」(※天城先生の担当編集者)がいたからですね。インリンが自主性のない私のために取材ネタをもってきてくれたので、無理やり描かされ……あ、いえ、8年間もお仕事をいただくことができました。
本当に、インリンにおんぶに抱っこで申し訳なく思っています。
なるほどですねー。
いつの間に檻に入ったんですか。あと女王様に突っつかれている棒の形、ヤバイでしょう。
で、これが一番聞きたかったことなんですけど、なんで僕をゲストに選んでいただいたのでしょう。明らかに僕だけ浮いていると思うのですが。
リブレ編集部の内部でカフェオレ・ライターさんのファンがとても多いのです。男性なのにBLに造詣が深くてネタも面白いし、無茶振りをしても許してくれそうなので
必死屋(雑誌掲載時のタイトル)を盛り上げるには適任!と
担当氏が熱烈オファーを出しました。
ゴホッ、ゴホッ。
どうしました?
すみません、褒められることに慣れてないので、思わず発作が。
ところで、単行本のタイトルが「BL描いても売れません」とのことですが、昨今のBLの売れ行きは落ちてきているのでしょうか?
その前にマルコさんの格好について説明してください。
これは「人間灰皿」ですね!
……。
それで、昨今のBL事情の話の続きを。
ああ、はい。ええと、私に限って言いますとお恥ずかしい話、コミックスを出せば出すほど売り上げが落ちております。出版不況とはいえ、BLは売れてる作家さんは本当に売れてますので、全体的に売り上げが落ちているかは分かりませんが、天城れの作品の出版不況ではあると思います。
そうなんですか……。
BL業界全体の話でいうと、いままで平均して全体的に売れていた状態が、いまでは売れる売れないの差がハッキリ現れているというか。読者さんの作品を選ぶ目がシビアになってきているかと思います。
そこら辺は一般の漫画誌と同じかもしれません。でも腐女子の数が年々減っているとは思えないので、BL雑誌はなくならないと思いますし、新しい作家さんも
たくさん出ると思いますし、特出した名作が今後も生まれていくだろうと思います。
そうですね。僕も帯レビューという変化球方向からBLの紹介をさせていただいていますけど、BLが好きな方からいただくメッセージはどれも熱くて、まだまだ盛り上がっていきそうだなと感じています。
真面目なことを言う体勢ではないよね。
ということで、天城れの先生へのインタビュー、いかがだったでしょうか。天城れの先生にはこれからもすばらしいBL作品を描き続けていただきたいですね。
ちなみに僕は天城先生の作品だと、以前サイトでも取り上げましたが、
「上司のくせに生意気だ」に登場する、
市役所のゆるキャラ「ももあ〜な」がナチュラルに狂っていて大好きですね。
そんなこんなで、僕も出演している「BL描いても売れません ―マンガ家やめてもいいですか―」、よろしくお願いします。
取材協力:アマルコルド
【オマケ】
なんと、天城れの先生に今回のSMバーでのインタビューをイラストにしていただきました!
檻に入ってつながれる僕。
同じくインタビュー後に縛られて檻に入ってみた天城先生。
担当編集のインリンさんも縛られて嬉しそう。
人間灰皿までイラストで再現していただきました。
これはすごい! 家宝にします!
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