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マルコ親や友達に決して見られてはいけない本、ご紹介します。
前回の記事でご紹介させていただいたアミダ本は、内から放たれるギラギラした欲望はともかくとして、まあ何となく理解はできる内容でした。アミダってみんなやってるしね。
しかし、今回ご紹介させていただく珍本は、タイトルも、内容も、何もかもが我々の理解の範疇を超えているという、恐ろしい本なのです。
大丈夫、日本語だったらどんな内容でも理解できるはずだよ! というポジティブな皆さんは、この表紙を見てもそう言えるでしょうか……。
タイトルは「宇宙からの医者 ドクター・フリッツの奇跡」(“宇宙”と書いて“そら”と読みます)。
……表紙からすると一瞬キリスト教に関係する本なのかな、とも思えますが、全然違います。なのでミッション系の学生さんがいらっしゃったら、間違えても学校に持っていったりしてはいけません。
ちなみに裏表紙は、
こんな感じ。なんというか……コメントに困るデザインですね。
さて、もし宗教に関係する本だったらややこしいことになるのでやめとこうと思ったのですが、どうやらそうでもなさそうなので内容をご紹介していこう……かと思いましたがやっぱりやめます。すみません、日本語が変で。
というのもこの本、表紙以上に内容が理解不能で、それはもしかすると僕の魂のステージが低いだけかもしれませんが、とにかく皆さんを混乱させるのはよくないなーと思いまして、今回は本書の目次の紹介に止めておきたいと思います。
なんかAmazonにも中古で出品されているみたいなので、これからご紹介させていただく目次を見て「欲しい!」と思った方はそちらからどうぞ。リンクは張りませんので自力で探してくださいね。
では目次の前に著者紹介をご覧ください。
著者は「ロックンロール寿司バーのオーナーシェフ『パンタ笛吹』こと『牧まさお』」となっており、なんと日本語であるにも関わらず、出てくる単語の半分が理解不能です。
ということで、まずは単語の意味から調べることにしましょう。
はじめに、「ロックンロール寿司バー」とは何か? ……わかりません。
わからないときはグーグル先生に聞いてみよう! ということで検索してみると、グーグル先生が必死で探してきた世界中のロックンロール寿司バーに関係する項目が出てきました。……が、そのどれもが牧まさお氏が経営するお店、という情報でしかなく、結局そこに戻ってくるんかい! といった感じです。
まあ寿司バーというからには寿司を食せるバーなのでしょう……細かいことはさておき、次は「パンタ笛吹」です。検索してみると、表示される検索結果は7800件。
先ほどのロックンロール寿司バーが6130件だったので、意外にもこちらの方がメジャーな単語なのか? と思えてきますが、出てきたサイトを見てみると基本的にスピリチュアルなものばかりでしたので、クリックは自己責任でお願いします。
さて……天下のグーグル先生をもってしても結局何も見えてこなかった謎の著者、牧まさお氏ですが、仕方ないので著者情報は放置して、本レビューのメインである目次紹介へ移りましょう。
ちょっと画像が小さくて読みづらいと思いますが、僕がパッと見て気になったものをピックアップしていきましょう。
まずは第1章「不思議な女性は天使のお使い」。……何が不思議ってこの本のコンセプトが一番不思議なわけですが、それはともかく表紙のフィルタリングを抜けてきた読者の何割かが、またしてもここでふるい落とされそうですね。
そして続いての第2章「2012年12月21日は時波ゼロ記念日」で、さらに電波度が加速。
本書がはじまってまだ14ページですが、早くも意味がわからなくなってきました。
仕方ないので、少しだけ本文を引用してみようと思います。
――そこで、実際の瞑想の仕方を説明すると、まず息を大きく腹から吸うときに、フーチャ(重いエネルギー)をクスコ(霊的な消化部位)に取り入れ、想像の中で咀嚼し、分解する。そして吸収可能な純粋なエネルギー(サミと呼ぶ)は吸収し、役立てる。それでも残ったフーチャは、息を大きく吐くと同時に両足からパッチャママ(母なる地球)に戻してやればいい。 |
……ということで要約すると、フーチャをクスコに取り入れてサミを吸収してもなお残ったフーチャをパッチャママに戻せばいいってことですね、ってわからんわ!
なんか余計に脳がぐるぐるしてきたので、次の章を見ていきましょう。
第5章「万能注射液は、アルコール、ヨードチンキにテレピン油」ということで、本書のタイトルにもある「医者」っぽさがやっと少し出てきた感じがあります。
が、「万能注射液」という単語の怪しさもさることながら、テレピン油という単語がいっそう不気味さ引き立てます。と思って検索したら医薬品の成分としても使われているとのことなので、いちおう間違ってはいないみたいです。
ただ僕は何かあっても、この万能注射液は遠慮しておきますけど(ちなみにこの注射はドクターフリッツのオリジナル治療法で、著者の牧まさお氏も挑戦する勇気はなかったそうです)。
さて、その後は第7章「これが最期。あと3年で地球にバイバイ!」と、軽いノリでとんでもないことを言い出し、さらに第8章「歩くシンクロ台風」、第10章「初体験、カオリのアストラル体注射」と、言及することを思わず躊躇してしまうタイトルが続いていきます。
そして最後の章が……第17章「『2000年にドカーン!』…人類の最終試練」。
……2000年に何かありましたっけ?
さすがにこのドクター・フリッツの危ない予言に関しては著者牧まさお氏も懐疑的で、こんな風に書いていました。
――何も起こらなかったら、「ドクター・フリッツの大ウソつき!」と叫びながら、特上のシャンパンを開け、まわりのみんなにキスの雨を降らせよう。その時には、「パンタ笛吹の大ウソつき!」と言って僕を殴りたいヤツは、勝手に殴ってくれてもいい。僕は、喜んでそれに耐えるだろう。 |
そんなわけで、僕が20歳のころ、地球のどこかで「パンタ笛吹を殴る宴」が開催されていたようです。世界って広いなあ!
……以上、まだまだ言い足りないところはありますが、今回のレビューはこのへんで勘弁してください。
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