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マルコ【2009年8月6日】
新テニプリでこれまでの常識を覆す新事実発覚! あの「氷帝コール」は跡部様の特殊能力だった!
お待たせしました。
月に一度のお楽しみ、テニプリレビューのお時間です。
先月では、せっかく高校生合宿に合流したにも関わらず、ペアで対戦して負けた方が漫画からも離脱するという、血も涙もない許斐先生の仕打ちに戦慄が走ったところまでをご覧いただきましたが、引き続き今月も順調に人が減っていきます。
次なる対戦は……。
青学 手塚VS海堂
氷帝 跡部VS日吉
という、微妙なカード。果たして大番狂わせはあるのか。
それにしても跡部様の試合を見るのは本当に久しぶりな気がします。確かバリカン事件の衝撃以来ではないでしょうか……。
久しぶりなので跡部様も気合いが入っていたのか、今回はいきなり最初から飛ばしてきます。
ジャージのジッパーを開き、空に投げ捨て、「勝者は…俺だ!」と高らかに宣言する跡部様。たったこれだけの演出にたっぷり2ページを使うという俺様ぶりも相変わらずで安心しました。
しかし、これに対戦相手の日吉は「もういいっスか 跡部部長?」と冷静にツッコミを入れます。
……今まで僕は、許斐先生はこの跡部様の仕草とか台詞とかをひょっとして本気でかっこいいと思って描いているのではないかという疑問を密かに抱いていたのですが、それが今回のこの1コマで氷解しました。
日吉にこんなツッコミを入れさせるところを見ると、やっぱり跡部様の行動は許斐先生の中でももはやギャグの領域に達しているということみたいです。
ちなみに試合の展開は特に面白いものではないので割愛しますが、とりあえず結果だけ書いておきますと、
跡部 7-6 日吉
手塚 7-0 海堂
という結果に終わりました。
……僕の記憶が正しければテニスのルールでは6ゲーム先取で勝利になるはずなのですが、この7-0という数字は、ひょっとして手塚と海堂にだけ特別ルールが適用されたのでしょうか。
もしくはあえてルールを外れることで、「今みんなが読んでいるのは現実のテニスじゃないんだよ」という許斐先生からの高度なメッセージなのでしょうか。……よくわかりません。
※追記:……と思ったらタイブレーク式だったようなのでこれで正しいみたい。すっかり見落としてた。つまり1セットもやる時間はないってことか。メールでのご指摘感謝! ちなみに7-6は僕の勘違いで、実際には跡部VS日吉は47-45です。しかしそうなると別にこれは許斐先生からのメッセージでも何でもなかったのでした。
ところで今回の盛り上がりのピークは、なんと言っても跡部様が日吉にとどめを刺すときの見開きの演出です。
久しぶりに出た跡部様のちょうかっこいい決め台詞の直後――。
見開き2ページを使って、まさかの氷帝コール。
ちなみにここは合宿場なので、当然ですが氷帝部員は来ていません。じゃあ誰がコールしているのかというと……このページの後、桃城と乾が「幻聴じゃないっスか?」「いや俺にも聴こえちまってる」という会話をしているところから考えて、どうやら幻聴ということで決まりみたいです。
その場にいる全員に聞こえる幻聴を発生させる跡部様……そうなると今までの氷帝コールも、実は部員ではなくて跡部様の特殊能力により生み出されたものだったのかもしれませんね。
結局、敗れ去った日吉の尻をラケットでポンと叩きながら、「お前の氷帝コールを見つけてみろ」という謎のアドバイスをして去っていった跡部様。
日吉も空気を読んでこれに「はい!」と力強く応えていましたが、たぶん心の中では「いやそんなこと言われても」と思っているに違いありません。
……それにしても、「幻聴を生み出す」って実生活では何の役にも立ちそうにない特殊能力に思えますけど、演説とかするときに群衆を盛り上げるきっかけとしては使えそうなので、跡部様はプロテニスプレーヤーよりも、政治家とかを目指すべきだと思いました。
そんなわけで今月はここまで。わりと地味な回だったように見えますが、実は跡部様のキャラが「作者はかっこいいと思ってるけど読者はイタいと思ってる」わけではなくて、「作者もイタいキャラとして描いていた」ことがわかっただけでもかなりの収穫だったのではないかと思います。
まあでも、それは「キーンーグ! キーンーグ!」のかけ声を初めて聞いたときに気づくべきだったのかもしれませんが……。
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